「えっちゃん」でおなじみ(写真/ロケットパンチ)
ベテラン女子アナの層も多種多様で厚い。いわゆるキャリアウーマンのように実績を積み重ねて技術の高さを見せる雨宮塔子や膳場貴子や小宮悦子のように報道の顔となるアナもいれば、元プロ野球選手の夫を支える良妻キャラの木佐彩子のようなバラエティ向きのアナもいる。13年ぶりに『報道ステーション』に復帰した徳永有美は、夫となる内村光良との不倫のイメージを払拭しキャスターとして安定感を見せている。こうした姿は、現在の20~30代の女子アナたちにとって、自分たちの将来像を描く格好の参考事例になっている。
ベテラン女子アナの中でも丸山氏が特に注目するのが、有働由美子だ。
「彼女は40代で『あさイチ』のMCや『紅白歌合戦』の総合司会を務めるなど、それまでの局アナ像を覆してきました。それだけでも驚きですが、多くのアナが若いときにフリーになるのに対し、彼女はこの春に49歳で独立しました。理事就任の可能性もゼロではなかったでしょうから、人生設計的には局に残っても問題はなかったはず。それでもアナウンス業を続けるためにフリーになるという選択は他の美熟女局アナたちにも影響を与えそうです。退職後も『news zero』のメインキャスターに就任するなど順調な滑り出しで、これからの活躍が楽しみです」(丸山氏)
女性活躍が謳われる昨今、ベテラン女子アナたちが活躍する傾向にはますます拍車がかかっていきそうだ。
◆取材・文/小野雅彦(文中一部敬称略)
※週刊ポスト2018年11月2日号