「金本監督は、ファンやマスコミから託された“アニキ”のイメージを追い過ぎたんではないでしょうか。意気に感じるのはいいが、もっと冷徹になる必要があったと思います。ただ、今回の結果が金本監督の能力のすべてではない。捲土重来という言葉があるように、もう一度阪神の監督に返り咲いて結果を出す。それが男でしょう。
これから先の顔が大切だと思いますよ。“こんな球団で監督なんかやれるか”“頼まれても二度とやるか”と腐ったら終わり。失敗した時の振る舞いで先々が変わるのは、サラリーマンと同じです。まだ1回目。チャンスは必ずやってきます」
選手時代とは違ったかたちで評価が問われるのは新井も同じだ。元デイリースポーツの編集局長でスポーツジャーナリストの平井隆司氏がいう。
「他人の悪口をいえないタイプの新井が時に厳しい目線も求められる評論家・解説者としてどれだけやれるか。いまは新鮮さがあって引っ張りだこでも、そのうち辛酸舐めた金本の評論を聞きたいコアなファンの声も出てくるかもしれない」
金本と新井。常に近くにいながら対照的な2人の男の人生は、この先どんな展開を見せるのか。(文中一部敬称略)
※週刊ポスト2018年11月16日号