芸能

『チコちゃん』プロデューサー「気づき」に重点を置いてる

絶好調の雑学クイズ番組『チコちゃんに叱られる!』(NHK)

 おかっぱ頭の幼い女の子が言い放つ一言に、ハッとさせられた日本人のなんと多いことか。NHKで放送中の雑学クイズ番組『チコちゃんに叱られる!』が絶好調だ。チコちゃんという“永遠の5才”の女の子が、「“あす”と“あした”は何が違う?」「ドレミの“ド”って何?」など、あまりにも素朴すぎる疑問を、MCの岡村隆史やゲストに投げかけ、答えられずにいる大人を「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱責する。

 2017年に3回放送された単発番組が好評を得て、2018年4月からレギュラー放送がスタートすると、全テレビ局が目標とする“3世代視聴”を実現し、毎週土曜の再放送は視聴率15%超えを連発。2018年末には、その年を代表するキーワードが選出される『ユーキャン新語・流行語大賞』のトップ10に「ボーっと生きてんじゃねーよ!」がランクイン。チコちゃんが史上最年少受賞を果たした。

 さらに2019年からは漫画連載の開始や書籍発売など、チコちゃんがテレビを飛び出し、メディアの垣根を越えたコラボレーションも目白押し。雑学系のバラエティー番組は数多くあるが、『チコちゃん~』がこれほど老若男女に支持された理由は、「口コミのしやすさにある」とテレビ解説者の木村隆志さんは言う。

「見たことのないCGで作られたチコちゃんのかわいさや、キャッチーな決めぜりふはSNSを中心に口コミされやすい。さらに扱う雑学ネタが、大人にもわからないのに、子供でもついていける内容で、家庭でも学校でも話題にしやすい。民放番組にありがちな家事や健康に直結させた問題ではなく、堅苦しさがないので、飲み屋での話題にもちょうどいいですよね(笑い)」(木村さん)

 番組プロデューサーの水高満さんは、『チコちゃん~』は、答えよりも“気づき”を大切にしているところが、他の雑学系番組との違いだと語る。

「なんとも思ってなかったことを問われて、“そういえば知らない!”とハッとしたり、調べてみたらおもしろい、という“気づき”に重点を置いています。だから答えがわからない問題があってもいいんです」(水高さん)

 そんな水高さんに、「なぜボーっと生きていてはいけないの?」と尋ねてみると、「ぼくはボーっとしていてもいいと思うのですが」と笑いながら答えてくれた。

関連記事

トピックス

サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(時事通信フォト)
《総スカン》違法薬物疑惑で新浪剛史サントリー元会長が辞任 これまでの言動に容赦ない声「45歳定年制とか、労働者を苦しめる発言ばかり」「生活のあらゆるとこにでしゃばりまくっていた」
NEWSポストセブン
「第42回全国高校生の手話によるスピーチコンテスト」に出席された佳子さま(時事通信フォト)
《ヘビロテする赤ワンピ》佳子さまファッションに「国産メーカーの売り上げに貢献しています」専門家が指摘
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《エプスタイン事件の“悪魔の館”内部写真が公開》「官能的な芸術品が壁にびっしり」「一室が歯科医院に改造されていた」10代少女らが被害に遭った異様な被害現場
NEWSポストセブン
香港の魔窟・九龍城砦のリアルな実態とは…?
《香港の魔窟・九龍城砦に住んだ日本人》アヘン密売、老いた売春婦、違法賭博…無法地帯の“ヤバい実態”とは「でも医療は充実、“ブラックジャック”がいっぱいいた」
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン