国内

祝福ムード漂う「改元」 消費上向き、あやかり婚の増加予想

新時代幕開けで「あやかり婚」も増加する?(写真/アフロ)

「日本国憲法および皇室典範の定めるところにより、ここに、皇位を継承しました。皆さんとともに日本国憲法を守り、これに従って責務を果たすことを誓い、国運の一層の進展と世界の平和、人類福祉の増進を切に希望してやみません」

 新天皇の第一声は、「即位後朝見の儀」で安倍晋三首相に向けて語られる「おことば」だ。NHKの生中継で、その歴史が変わる瞬間を、私たちは固唾をのんで目撃することになる──。

 この約200年の間、天皇が生前退位した例はない。文字通り、前例のない代替わりの儀式が進むことになる。

 4月30日正午。皇居宮殿の松の間で、今上天皇の退位の儀式である「退位礼正殿の儀」が始まる。部屋の中央部には皇位の印である三種の神器のうち、「剣」と「璽(勾玉)」、その隣に国家の象徴の印章である「国璽」が置かれる。

 その後ろに置かれた玉座の前で、陛下が首相と正対し、言葉を交わされる。

 翌5月1日午前10時。同じ部屋に、これから新天皇になる皇太子さま(浩宮さま)が立つ。参列者は皇位継承権のある男子皇族のみ。つまり、秋篠宮さまと悠仁さま、陛下の弟の常陸宮さまのお三方だ。深く頭を垂れた侍従長が剣と璽と国璽を浩宮さまに献上し、受け取られる。これが「剣爾等承継の儀」だ。

 その後すぐに「即位後朝見の儀」が開かれ、冒頭のような新天皇の第一声となる。なお、冒頭のおことばは、1989年1月9日、今上天皇が即位した際に発せられたものだ。

 10月22日の即位礼正殿の儀と、祝賀御列の儀(パレード)までが「即位の礼」なので、それらが完了して、正式に新天皇が誕生する。昭和が平成に変わったときとは雰囲気が異なりそうだと言うのは、経済アナリストの森永卓郎さん(61才)。

「31年前の改元は昭和天皇の崩御を受けてのもの。そのうえ改元して4か月後に消費税が導入されたこともあって、暗い幕開けでした。“自粛ムード”が高まり、娯楽や消費も縮小気味に。平成の始まりは、大不況の始まりでもありました。しかし今回は生前退位、そして新天皇の即位もあり、祝福ムードが漂い、消費が上向くことが予想されます」

 お祭り騒ぎには、多少の不安もある。5月1日午前0時、改元の瞬間は皇居前に多くの人が集まるだろう。

関連記事

トピックス

ドジャース入団時、真美子さんのために“結んだ特別な契約”
《スイートルームで愛娘と…》なぜ真美子さんは夫人会メンバーと一緒に観戦しないの? 大谷翔平がドジャース入団時に結んでいた“特別な契約”
NEWSポストセブン
山上徹也被告の公判に妹が出廷
「お兄ちゃんが守ってやる」山上徹也被告が“信頼する妹”に送っていたメールの内容…兄妹間で共有していた“家庭への怒り”【妹は今日出廷】
NEWSポストセブン
靖国神社の春と秋の例大祭、8月15日の終戦の日にはほぼ欠かさず参拝してきた高市早苗・首相(時事通信フォト)
高市早苗・首相「靖国神社電撃参拝プラン」が浮上、“Xデー”は安倍元首相が12年前の在任中に参拝した12月26日か 外交的にも政治日程上も制約が少なくなるタイミング
週刊ポスト
相撲協会の公式カレンダー
《大相撲「番付崩壊時代のカレンダー」はつらいよ》2025年は1月に引退の照ノ富士が4月まで連続登場の“困った事態”に 来年は大の里・豊昇龍の2横綱体制で安泰か 表紙や売り場の置き位置にも変化が
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
《季節感あふれるアレンジ術》雅子さまの“秋の装い”、トレンドと歴史が組み合わさったブラウンコーデがすごい理由「スカーフ1枚で見違えるスタイル」【専門家が解説】
NEWSポストセブン
俳優の仲代達矢さん
【追悼】仲代達矢さんが明かしていた“最大のライバル”の存在 「人の10倍努力」して演劇に人生を捧げた名優の肉声
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン