そんな進行形の疑惑に、新旧の“開催都市の顔”の態度は異なっている。都政関係者はこう語る。
「ゴルフやボートなどの競技会場問題で組織委とサヤ当てを繰り広げた現職の小池氏が賛否を示そうとしないのは当然だし、政治資金問題で“開催都市の顔”から滑り落ちた舛添氏は批判的になる。猪瀬氏は、最終プレゼンでスピーチした立場だから、竹田氏に同情的になる。実は、五輪における都知事の存在感は印象に残りますが、こと招致においては都知事は“お飾り”で、全権をJOCが握る。だから、今回の疑惑の核心が不明な状況では、それぞれが自分と組織委の“距離感”を物差しにして発言するから、バラバラの反応になるのだろう」
JOC会長に浮上した疑惑は“スキャンダル辞任だらけで一貫性のない都政”の姿を浮き彫りにした。
※週刊ポスト2019年2月1日号