件のアイドル誌だが、もちろん正しいフレーズも記されていた。それは「占いスイッチが入ったときのギャップに注目!」という一文である。
「杉咲花」「スイッチ」といえば記憶に新しいのが昨年大晦日にオンエアされた『絶対に笑ってはいけないトレジャーハンター』(日本テレビ系)でのワンシーン。26日公開の映画『十二人の死にたい子どもたち』のPRを兼ねての出演だったが、ロバート秋山と共に女子高の制服を着てバスに乗り込んできた杉咲を「スイッチの入れ方が凄い」「凄いスイッチがカチッと入るなぁ」と称賛していたのが「全員OUT」となった“ガキ使メンバー”たちだった。
『尼崎歌劇団』の面接を控え、秋之山白菊(ロバート秋山)に倣い、練習に励む杉咲。「ハイッ」と大きな声で返事をするだけでも確かにスイッチの入り方が凄かったのだが、圧巻だったのは、アカデミー賞を受賞したハリウッド女優のスピーチを英語と大阪弁を交えてやる、ゆりやんレトリィバァのネタの完コピ。そして「家に帰ってきたら、いきなり死体があった」ときのリアクションだった。
まぁ、そこまで大きくはないのだけれど、『ハケン占い師アタル』でも、大小さまざまなスイッチを各所でオン、オフする杉咲の演技が光り輝いている。
『女王の教室』の阿久津真矢(天海)や『家政婦のミタ』の三田灯(松嶋)がそうだったように、特殊な能力をもつ『ハケン占い師アタル』の的場中(杉咲)自身にどのような過去があり、どんなトラウマになっているのか。そしてそれが、もっとも近くにいる人々に、どう理解され、心から迎え入れられるのか。週替わりでスポットが当たるキャストの変化と共に楽しみでしかたがない。
他の枠を含め、新たなチャレンジが高い確率でクリーンヒットしているテレビ朝日のドラマ班。杉咲花×遊川和彦のみならず、杉咲花×遊川和彦×テレビ朝日のさらなる化学反応に期待している。