ライフ

マウンティングしてくる友人 「首尾一貫感覚」で対処を

女子会がマウンティングの場になることは多い

 和気あいあいと、いつまでも話が尽きないように見える女子会。しょっちゅう集まっては楽しい時間を過ごす人も多いが、その一方で、女友だち同士の人間関係に悩む人も少なくない。「女の敵は女」「女友だちは重荷」と言われることさえある。特に女性同士の「マウンティング」は、時に彼女たちを悩ませることがある。

 本来「マウンティング」とは、動物が自分のほうが格上であるという優位性を示すために、相手に馬乗りになる行為のこと。そこから転じて、人間同士のコミュニケーションで“自分のほうが格上”であることをアピールする行為を指すようになった。近著『「首尾一貫感覚」で心を強くする』が話題となっているストレス・マネジメント研究者の舟木彩乃氏は、これまでのべ8000人以上のカウンセリングをしてきたが、その中にはマウンティングを含めた女性同士の友人関係について相談してくる人が少なくないという。

 会社員の夫と二人暮らしをしている30代の専業主婦Aさんもその一人だった。

「Aさんは、高校時代からの女友だちのBさんと、お互いの誕生日を祝うため、二人の誕生日の中間あたりの日程で食事会をしていました。高校時代、友人が少なかったBさんでしたが、Aさんのことは親友だといってくれて、なんでも話してきた仲でした。

 この食事会は高校時代から毎年欠かさず続けているものでしたが、社会人になったころから、Aさんにとっては苦痛になってきました。とくに、Aさんが結婚して仕事を辞めてからは、BさんのAさんに対する『マウンティング』がひどくなってきたそうです」(舟木氏、以下同)

 たとえば、最近の二人の食事会の会話で、こんなやりとりがあったという。

Bさん:働いていると、あっという間に時間が過ぎて、いつの間にかこんな年齢に……って驚くことがあるよ。

Aさん:そうだよね。ふと自分の歳を思い出して、びっくりすることあるよね。

Bさん:Aは早々と結婚して、仕事も辞めちゃったしね。でも、専業主婦って時間に余裕があるぶん、お金にも余裕がないとつまらなそうだね。

Aさん:ウチは夫婦二人だし、そんなにお金つかうこともないよ。たまに旅行にでも行ければ満足かな。

Bさん:私は、会社の出張で国内外いろんなところにさんざん行っているから、もう旅行とかはあんまり興味ないかな。

Aさん:そうなんだ。今はどんなことに興味があるの?

Bさん:そろそろ結婚も考えようかなとか思うんだけどね。親がお見合いの話をよく持ってくるんだけど、相手の肩書が立派な人ばかりなんだよね。そうなると、自分も家庭に入ることを要求されそうじゃない? だったら、自分がいいなと思った人と結婚すればいいんだろうけど、収入や能力が自分よりも上の人じゃないと、実家の親も会社の同僚も納得しないと思うんだよね。私もAみたいにさっさと結婚していれば、今ごろは専業主婦とかも楽しめたのかな、とか思っちゃう。

関連キーワード

関連記事

トピックス

今季から選手活動を休止することを発表したカーリング女子の本橋麻里(Xより)
《日本が変わってきてますね》ロコ・ソラーレ本橋麻里氏がSNSで参院選投票を促す理由 講演する機会が増えて…支持政党を「推し」と呼ぶ若者にも見解
NEWSポストセブン
白石隆浩死刑囚
《女性を家に連れ込むのが得意》座間9人殺害・白石死刑囚が明かしていた「金を奪って強引な性行為をしてから殺害」のスリル…あまりにも身勝手な主張【死刑執行】
NEWSポストセブン
失言後に記者会見を開いた自民党の鶴保庸介氏(時事通信フォト)
「運のいいことに…」「卒業証書チラ見せ」…失言や騒動で謝罪した政治家たちの実例に学ぶ“やっちゃいけない謝り方”
NEWSポストセブン
球種構成に明らかな変化が(時事通信フォト)
大谷翔平の前半戦の投球「直球が6割超」で見えた“最強の進化”、しかしメジャーでは“フォーシームが決め球”の選手はおらず、組み立てを試行錯誤している段階か
週刊ポスト
参議院選挙に向けてある動きが起こっている(時事通信フォト)
《“参政党ブーム”で割れる歌舞伎町》「俺は彼らに賭けますよ」(ホスト)vs.「トー横の希望と参政党は真逆の存在」(トー横キッズ)取材で見えた若者のリアルな政治意識とは
NEWSポストセブン
ベビーシッターに加えてチャイルドマインダーの資格も取得(横澤夏子公式インスタグラムより)
芸人・横澤夏子の「婚活」で学んだ“ママの人間関係構築術”「スーパー&パークを話のタネに」「LINE IDは減るもんじゃない」
NEWSポストセブン
LINEヤフー現役社員の木村絵里子さん
LINEヤフー現役社員がグラビア挑戦で美しいカラダを披露「上司や同僚も応援してくれています」
NEWSポストセブン
モンゴル滞在を終えて帰国された雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、戦後80年の“かつてないほどの公務の連続”で体調は極限に近い状態か 夏の3度の静養に愛子さまが同行、スケジュールは美智子さまへの配慮も 
女性セブン
場所前には苦悩も明かしていた新横綱・大の里
新横綱・大の里、場所前に明かしていた苦悩と覚悟 苦手の名古屋場所は「唯一無二の横綱」への起点場所となるか
週刊ポスト
医療的ケア児の娘を殺害した母親の公判が行われた(左はイメージ/Getty、右は福岡地裁)
24時間介護が必要な「医療的ケア児の娘」を殺害…無理心中を計った母親の“心の線”を切った「夫の何気ない言葉」【判決・執行猶予付き懲役3年】
NEWSポストセブン
近況について語った渡邊渚さん(撮影/西條彰仁)
渡邊渚さんが綴る自身の「健康状態」の変化 PTSD発症から2年が経ち「生きることを選択できるようになってきた」
NEWSポストセブン
昨年12月23日、福島県喜多方市の山間部にある民家にクマが出現した(写真はイメージです)
《またもクレーム殺到》「クマを殺すな」「クマがいる土地に人間が住んでるんだ!」ヒグマ駆除後に北海道の役場に電話相次ぐ…猟友会は「ヒグマの肉食化が進んでいる」と警鐘
NEWSポストセブン