芸能

山本耕史が演じる“暴れん坊将軍”が「驚きの連続」の理由

山本耕史が”暴れん坊将軍”に!?

 時代劇『暴れん坊将軍』の主人公・徳川吉宗役で、おなじみの役者といえば松平健だ。その吉宗を、山本耕史が演じることになった。山本の吉宗をいち早くチェックしてきたコラムニストのペリー荻野さんが驚いた理由とは? ペリーさんが綴る。

 * * *
 まさか平成も終わろうというこの時期に、新たな“新さん”に出会えるとは。8日にBS朝日で放送される『4K大型時代劇スペシャル 紀州藩主・徳川吉宗』である。

 徳川吉宗といえば、ご存知『暴れん坊将軍』。松平健演じる八代将軍・徳川吉宗が、江戸城を抜け出して、『旗本の三男坊・徳田新之助』通称、新さんとして事件を探索し、悪人たちをやっつける。1978年に放送開始以来、40年たっても再放送が続いているので、私のように毎日どこかで新さんの顔を見ているファンも多い。人気シリーズである。

 今回は、その吉宗が将軍になる前、徳川御三家の紀州藩主だった若いころを描く。いわば「暴れん坊将軍エピソードゼロ」である。早速、私も試写させてもらったが、これはもう驚きの連続であった。

 まず、第一にこれは3時間の大作であること。BS時代劇、久々の長編である。第二に主演が山本耕史であること。多くの時代劇に出ている山本が主役なのは驚かないが、なんと演じる吉宗は、若干21歳の設定なのだ!! 若っ。山本は42歳。これは大河ドラマ『江~姫たちの戦国』で、上野樹里が6歳の江を演じて以来の衝撃である。

 物語は、藩主として紀州藩江戸屋敷に暮らす吉宗(山本)が、浪人姿で屋敷を抜け出し、紀州藩の武士を狙う謎の刺客を追う過程が軸になる。とはいえ、世間知らずの新さんは、居酒屋で「あたたかい飯」を食べて感激(殿様は毒見役がチェックしたあとの冷たいものしか食べられない)したり、寺子屋の美人(渡辺麻友)にぽーっとなったり、初々しいわー。だが、新さんにも魔の手が伸び、やがて、吉宗は亡き父の隠し子と対決することに!?

 山本耕史の新さんは、悪人に「オレがこの手で成敗してくれるわ!」と言い放つ。これは松平健の暴れん坊吉宗の決めセリフ、「余の顔を見忘れたか、成敗!!」に通じている。なるほど、21歳のときから「成敗魂」はあったのである。バシバシスピーディーな剣さばきも、女子にウブなところ、スカッと解決させるところも「暴れん坊」シリーズとの共通点。特に今回は、事件のヒントの裏にさらなる裏があるという展開が面白い。脚本は『相棒』などで知られる長谷部幕臣王である。

関連記事

トピックス

大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
華々しい復帰を飾った石原さとみ
【俳優活動再開】石原さとみ 大学生から“肌荒れした母親”まで、映画&連ドラ復帰作で見せた“激しい振り幅”
週刊ポスト
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
死体損壊容疑で逮捕された平山容疑者(インスタグラムより)
【那須焼損2遺体】「アニキに頼まれただけ」容疑者はサッカー部キャプテンまで務めた「仲間思いで頼まれたらやる男」同級生の意外な共通認識
NEWSポストセブン
学歴詐称疑惑が再燃し、苦境に立つ小池百合子・東京都知事(写真左/時事通信フォト)
小池百合子・東京都知事、学歴詐称問題再燃も馬耳東風 国政復帰を念頭に“小池政治塾”2期生を募集し準備に余念なし
週刊ポスト
(左から)中畑清氏、江本孟紀氏、達川光男氏による名物座談会
【江本孟紀×中畑清×達川光男 順位予想やり直し座談会】「サトテル、変わってないぞ!」「筒香は巨人に欲しかった」言いたい放題の120分
週刊ポスト
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
ホワイトのロングドレスで初めて明治神宮を参拝された(4月、東京・渋谷区。写真/JMPA)
宮内庁インスタグラムがもたらす愛子さまと悠仁さまの“分断” 「いいね」の数が人気投票化、女性天皇を巡る議論に影響も
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン