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2019.05.13 07:00  週刊ポスト

右翼の街宣車 政治家宅前で音量1つ上げると100万円になる

溝口:政治家が予算を取って来て公共事業をするときに、ヤクザを頼らざるを得ない場面も出てきます。また「前捌き」といって、ヤクザが業者同士の利害調整をやって利権の仕切り役をする。それぞれの業者が好き勝手言い出したら収拾つかなくなるわけで、ヤクザが力で抑えることで事業が円滑に進む。

鈴木:政治家の秘書は、何かあるとすぐヤクザを頼ってくる。数年前、タイにいる元暴力団員に会いに行ったら、たまたま時の総理の「私設秘書」を名乗る人間が来ていて、名刺も見せてもらった。「クールジャパンの国策で、東南アジア諸国に日本食レストランのシェフを送りこむために料理人を探しているんだ」と。補助金も出るんですよって言って、その元暴力団員のタイ人脈に頼りに来ていました。詐欺みたいな話だと思いましたが。

溝口:「お金の出所に近づいていってタカる」というメンタリティーも、ヤクザと政治家はそっくりです。

 また政治家にとっては、ヤクザをうまく利用することで情報を取れる。街の中にはAさんとBさんの対立っていうのが至る所にあるわけで、その最大の情報通が地元の暴力団です。彼らを通じて政治家がいち早くその対立を知ることで、利害調整して顔役にもなれ、票集めにもなる。

●みぞぐち・あつし/1942年東京浅草生まれ。早稲田大学政経学部卒。『食肉の帝王』で講談社ノンフィクション賞を受賞。『暴力団』、『山口組三国志 織田絆誠という男』など著書多数。

●すずき・ともひこ/1966年北海道札幌生まれ。『実話時代』の編集を経てフリーへ。『潜入ルポ ヤクザの修羅場』など著書多数。近著に『サカナとヤクザ』、『昭和のヤバいヤクザ』。

※週刊ポスト2019年5月17・24日号

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