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2019.06.09 07:00  女性セブン

野村克也氏「サッチーさんとやっていけたのは世界で俺だけ」

50年近く隣にいた人が突然いなくなった心境を問うと、「心にぽっかり穴が空いたままなんだよ…」とぽつり

◆東京生まれの東京育ちと言っていたけど、経歴はみんな嘘

 ご存じの通り、野村さんが阪神を辞めたのも沙知代さんが脱税で逮捕されたのが原因。野村さんも取り調べを受けたりして、一家の一大事だった。“ミッチー・サッチー騒動”に目が釘付けだったあの頃、多くの人は思ったはず。はたして、監督は妻の経歴を知っていたのだろうかと──。

「何から何まで、みんな嘘。騙されていた。まず『東京生まれの東京育ち』が嘘。きょうだいも4人くらいいたらしいけど、俺が会ったのは妹たちだけ。親にも会わせてもらえなかった。いいとこのお嬢さんという触れ込みでね。本当は福島の農家の生まれなのに。俺だって丹後の田舎もん。俺にいいかっこしたってしょうがないじゃないか」

 とはいえ、出会った時、野村さんはすでに有名なプロ野球選手。当時の沙知代さんにはまぶしかったのでは、と聞くと──。

「どうだかね。昔からペラペラと英語を話すから、どこで覚えたんだって聞いたら、『コロンビア大学に留学した』と、言う。それが嘘とわかったのは、テレビを通してだ。『コロンビア大学じゃなかったのか』と本人に聞いたら、『あんたに関係ないでしょ』ってすごい剣幕で怒鳴られた。大いに関係あるだろ(笑い)。まったくこっちの足ばっかり引っ張って」

◆「女性の強い国は栄える、女性の強い家もそう」

 なのに、なぜ離婚しなかったのか。するタイミングはいくらでもあったはずなのに…これは私がいちばん聞きたかったこと。

「克則がいたからじゃない? 子供のことを考えると我慢するしかない。それともう1つ、俺の頭の中にあったのは、“女性上位の国は栄える”という格言。

 日本も戦前は男が威張って発展性がなかった。それが戦争でアメリカに負けて、アメリカの文化が入ってきて女性が強くなった。それから日本も変わって国が栄えた。

 それを俺は目の当たりにしてきた。女性が強いというのはいいこと。根底にそういう考えがあるんだと思う。

 それでも、まあ、俺ひとりだな。世界広しといえども、サッチーさんとやっていけたのは。そう、俺だけ」

 沙知代さんは、野村さんにとってどういう存在だったのか、妻、恋人、姉、マネジャー…思いつくまま並べると、ちょっと考えて、「ひと言でいうと付き人、だな」という意外な言葉が返ってきた。

「毎晩、夕飯は一緒。毎日、雨の日も嵐の日も。俺が『今日はどこで食べる?』と聞くと、サッチーは『どこでもいいわよ』と答える。死ぬ前日もそう。 

 たいがいは行きつけの老舗ホテルに行って、さて何を食べるかと決めるんだ。俺は寿司が好きだけど、サッチーは生魚が苦手。それでも俺が『寿司』と決めたら『えーっ、また寿司?』とか言いそうだけど、うどんを作ってもらって食べている。

『今日は行かない』と言ったこともない。自分が料理をしないという、負い目もあったんじゃないかな」

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