お次は同じように“あのポスター”をみて電話をかけた、千葉県在住の無職・Hさん(40代)。こちらも連絡を入れたところ「金に困っているのか?」と、受話器口のおじさんに尋ねられた。
「ひどいもんでしたよ。高額バイトかと思い電話をしたのに、借金の有無や返済状況ばかり聞かれて…。最後は10万円を借りてしまいました…。いわゆる“トイチ”で、利息すら払えなくなるとヤクザまがいの恫喝、脅迫を受けて仕事もやめざるを得なくなりました」
なんと相手は闇金だったというのだから笑えない。結局“あのポスター”に電話をしてくるような男は、金にも困っているし、冷静な判断ができるわけがない、だから違法な闇金業者が男を「カタ」にハメるために行なっていたのである。Hさんは闇金から借りた10万円について、毎月一万円ずつの利息を支払いつつ返済し終えた後にも、再び30万円を借金した。それがきっかけとなり返済が滞るようになると、会社や家族にもバラされ、最後は仕事も失うハメに…。
最後は、さいごまで“あのポスター”を信じて地獄に落ちたという、函館市在住の自営業・Rさん(40代)。
「ヤクザの知人から“そういうバイトがある”みたいなことを聞かされたことがあり、ポスターをみてこれだ! と思っちゃったんですね。んで電話すると、仕事をするためには登録料がかかるという。その額3万円。相手が熟女でも、ヤルことヤッて金がもらえるならオイシイと思い振り込んじゃいました」
振り込んでから一週間経ってもなんの音沙汰もなかったため、再度業者に電話したというが…。
「登録料が3万円のクラスは仕事がないというんです。5万円、10万円のコースであれば、よりリッチな女性のエスコートが可能で、仕事もたくさんある、多くの男性が10万円以上の登録料が必要なコースを選ぶと…」
そんなこと聞いてない!と憤慨したが、よりリッチな女性と関係を持てて、さらには小遣いまでもらえるのなら…。一瞬ためらったものの、結局10万円の差額、7万円を業者に振り込んでしまった。
「バカでした…。最後には着信拒否されて終わり。こんなこと、恥ずかしから警察にも言えず、10万円の払い損です」
いずれにせよ、そんな甘い話があるわけがない。金に困って首が回らない、女性とタダでヤってみたい、楽して金が稼ぎたい。そんな心の隙を持った男たちが狙われるのだ。