ルーキー・木浪に雷が落ちた(時事通信フォト)
6月20日のオリックス戦では若手の重信慎之介(26)が対象になった。出塁した重信が二盗を試みる姿勢を見せなかったことが、指揮官の逆鱗に触れたのだ。
攻撃終了後、ベンチで重信を呼びつけて叱責。テレビでもおよそ10秒にわたり、期待の若手が直立不動で青ざめた表情になる様子が映し出された。
奇しくも同じ日、甲子園の阪神ベンチでも矢野燿大監督(50)の“公開説教”があった。雷を落とされたのは、新人ながらショートのレギュラーを張る木浪聖也(25)。1点を追う8回無死一、三塁の場面。打者の近本光司(24)の打球は高いバウンドの三ゴロだったが、三塁走者・木浪は本塁に突入しなかった。
「矢野監督は木浪の消極的な走塁姿勢に怒りを爆発させた。“いけるやろ”とつぶやき、次打者の糸原健斗(26)がカウント1-1になったところで、代走を起用。木浪をベンチに下げる“懲罰交代”に踏み切った。それでも怒りが収まらない矢野監督は、ベンチで木浪を叱責した」(トラ番)
数十秒にわたってテレビに大写しになった矢野監督の叱責に木浪の瞳がうるみ始める。説教が終わった後も、ベンチの最前列で涙目で声を出す木浪の姿が幾度となく映し出され、翌21日のデイリースポーツは一面で『懲罰交代 公開説教』と大きく報じた。
「矢野監督は選手と一緒にガッツポーズをするなど距離感が近かっただけに、ベンチ内も静まり返った。中継でも『(本塁に突入するか)難しい判断』と解説されていたので、“あれで怒られるのか……”と唖然とする選手もいた」(同前)
◆叱られた経験がない