朝青龍も親方とモメた(写真/共同通信社)

「私が祝儀を“強奪”したという記事は読みましたが、全くのデマです。そもそも会場のホテルと契約したのは私で、それを祝儀から支払っただけ。私は親方と打ち合わせした約束通りにやっただけです。詳しいことは親方に聞いてください。私からそれ以上のことは答えるつもりはありません」

 一方、名古屋市内にある場所中の宿舎で千賀ノ浦親方は直撃すると、「今回のことは何もコメントするつもりはないので。どこにもお答えしていません。お金が絡むことだし……」とするのみ。“角界の慣例”が世間の常識からかけ離れているのではないかとも聞いたが、無言のままだった。

 今回の騒動は、角界で長く温存されてきた“慣習”がいよいよ曲がり角に差し掛かったことを示しているようにも見える。前出の協会関係者がいう。

「中学を卒業する前から弟子入りして部屋から学校に通い、大横綱に育ててもらった北の湖・元理事長のような時代なら、部屋の親方夫妻はまさに“親代わり”ですが、今はそんな例はない。貴景勝に限らず、親が小さい頃から英才教育に熱心で相撲取りにするというケースも増えるでしょう。いつまでも閉ざされた世界の“慣習”が通用する時代ではなくなるだろう」

 ファンの期待を背負う貴景勝が、古き慣習が生んだ騒動に惑わされず、大関復帰を果たすことを願いたい。

※週刊ポスト2019年8月2日号

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