「(大崎会長は)松本さんにとってはずっと一緒にやってきた同志だと思う。その松本さんの気持ちはわかる。でもぼくは後輩ながら言わせていただきますけど、会社のトップなんです。みんなつらい思いしていて会社のトップが責任取れない会社って機能しているのかな?(中略)吉本興業は取締役以上、経営側が絶対に変わらないとダメ。ぼくはそれが会社で行われないなら退社します」「新しい会社を松本さん中心につくっていただきたい」(『スッキリ』22日放送)
加藤には、苦い記憶がある。2006年に相方の山本圭壱(51才)が淫行事件を起こした際、大崎会長(当時は東京支社長)が山本を解雇。その後、示談が成立して不起訴になったものの、加藤らの必死の嘆願にもかかわらず、10年間にわたって復帰できなかった。
一連の経緯に納得がいかない加藤は大崎会長らと面談するため、23日夕方6時、吉本興業本社に入っていった。話し合いは長時間に及び、夜10時をまわっても出てくることはなかった。
松本は岡本社長の会見から一夜明け、《プロ根性で乗り越えましょう。私達は生まれつきオモロイ》とツイートし、吉本芸人に対し、現経営陣のもとで前向きに走り出そうというメッセージを送った。
だが、加藤と同世代の芸人である友近は23日、『ゴゴスマ』(TBS系)でこう戸惑いを口にした。
「松本さんは(大崎会長・岡本社長と)絆がすごく強い(中略)私はあの会見を見て、余計に不信感を抱いてしまった(中略)“そういうことでみんな頑張っていこう”って、呼びかけているんじゃないかって思うと、松本さん、ちょっと待ってくださいって思ってしまいます」
ある古株の吉本興業関係者が話す。
「かつての吉本は、いくつかの派閥の経営陣、人気芸人が切磋琢磨していたが、今は完全に一本化してしまっている。中堅、若手芸人のみならず、社員や、松本さんよりもベテランの人気芸人も、誰も声を上げられない。息苦しいというしかない。
宮迫やロンブー亮が追い詰められていったのには、そんな背景があるように感じるし、極楽の加藤さんが変えたかったのはそういうことだろう」
吉本の現体制に意見が言えるのは、ただ1人。やはり“救世主”になれるのは、松本しかいないのか──。
※女性セブン2019年8月8日号