プライベートの時間を削るという点において、教師の仕事は芸能マネージャーの仕事と似ていると感じた。私自身、数年前、芸能プロダクションのマネージャーとして働いていたが、プライベートの時間はほぼなかった。業務時間が終わった後、クライアントからの電話に応対し、タレントから深夜に相談されることもあった。私は比較的、常に相談の電話やメールが来ても平気なタイプだったが、頻繁な連絡に「またか……」と精神的ダメージを受けるマネージャーも中にはいただろう。

「マネージャーに構ってもらえない」と嘆くタレントも、何名かいた。彼らは、おそらくマネージャーのプライベートを考えていないというより、業務内容を知らないのだろう。日々の業務にどれだけの時間を割いているのか、睡眠時間がどのくらい取れているのかなど、マネージャーの行動が見えないので、忙しさを想像ができず、甘えてしまう部分があるのだと思う。

 今回、「教員不足問題」で炎上したコメントを見てみると、「教師の仕事は授業の準備以外にも、テストの作成、休日出勤、運動会の準備などの業務で、手一杯だ」という意見をいくつか見つけた。おそらく、教師という仕事も生徒や保護者が知らない業務が存在し、それらを把握していないから、教師に頼ってしまいたくなるのだろう。しかし、頼りたいほうの親は、相手に寄りかかりすぎることで、味方である存在が離れていくかもしれないという事態まで、考えるべきだと私は思う。

「教師と保護者&生徒」、「マネージャーとタレント」というように、両者の職業は心を持たない“モノ”を商品として扱う仕事ではなく、「人対人」で成り立つ仕事だ。ぶつかることもあれば、理解し合えないことも多いだろう。距離が必然的に近くなってしまう関係だからこそ、仕事の相手(パートナー)に対する配慮が必要だ。

 どっちが偉いとか、立場が上という話ではなく、あくまでも長く付き合う“他人”なので、「ここから先は図々しいかな」と、自ら一線を引くことが、マナーであり、「先生にもプライベートな時間がある」という認識と気遣いがモンペにならない要素だと思う。

関連記事

トピックス

10月に公然わいせつ罪で逮捕された草間リチャード敬太被告
《グループ脱退を発表》「Aぇ! group」草間リチャード敬太、逮捕直前に見せていた「マスク姿での奇行」 公然わいせつで略式起訴【マスク姿で周囲を徘徊】
NEWSポストセブン
65歳ストーカー女性からの被害状況を明かした中村敬斗(時事通信フォト)
《恐怖の粘着メッセージ》中村敬斗選手(25)へのつきまといで65歳の女が逮捕 容疑者がインスタ投稿していた「愛の言葉」 SNS時代の深刻なストーカー被害
NEWSポストセブン
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
「はい!お付き合いしています」水上恒司(26)が“秒速回答、背景にあった恋愛哲学「ごまかすのは相手に失礼」
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《梨園に誕生する元アイドルの嫁姑》三田寛子と能條愛未の関係はうまくいくか? 乃木坂46時代の経験も強み、義母に素直に甘えられるかがカギに
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
ヒグマが自動車事故と同等の力で夫の皮膚や体内組織を損傷…60代夫婦が「熊の通り道」で直面した“衝撃の恐怖体験”《2000年代に発生したクマ被害》
NEWSポストセブン
対談を行った歌人の俵万智さんと動物言語学者の鈴木俊貴さん
歌人・俵万智さんと「鳥の言葉がわかる」鈴木俊貴さんが送る令和の子どもたちへメッセージ「体験を言葉で振り返る時間こそが人間のいとなみ」【特別対談】
NEWSポストセブン
大谷翔平選手、妻・真美子さんの“デコピンコーデ”が話題に(Xより)
《大谷選手の隣で“控えめ”スマイル》真美子さん、MVP受賞の場で披露の“デコピン色ワンピ”は入手困難品…ブランドが回答「ブティックにも一般のお客様から問い合わせを頂いています」
NEWSポストセブン
佳子さまの“ショッキングピンク”のドレスが話題に(時事通信フォト)
《5万円超の“蛍光ピンク服”》佳子さまがお召しになった“推しブランド”…過去にもロイヤルブルーの “イロチ”ドレス、ブラジル訪問では「カメリアワンピース」が話題に
NEWSポストセブン
「横浜アンパンマンこどもミュージアム」でパパ同士のケンカが拡散された(目撃者提供)
《フル動画入手》アンパンマンショー“パパ同士のケンカ”のきっかけは戦慄の頭突き…目撃者が語る 施設側は「今後もスタッフ一丸となって対応」
NEWSポストセブン
大谷翔平を支え続けた真美子さん
《大谷翔平よりもスゴイ?》真美子さんの完璧“MVP妻”伝説「奥様会へのお土産は1万5000円のケーキ」「パレードでスポンサー企業のペットボトル」…“夫婦でCM共演”への期待も
週刊ポスト
俳優の水上恒司が年上女性と真剣交際していることがわかった
【本人が語った「大事な存在」】水上恒司(26)、初ロマンスは“マギー似”の年上女性 直撃に「別に隠すようなことではないと思うので」と堂々宣言
NEWSポストセブン
劉勁松・中国外務省アジア局長(時事通信フォト)
「普段はそういったことはしない人」中国外交官の“両手ポケットイン”動画が拡散、日本側に「頭下げ」疑惑…中国側の“パフォーマンス”との見方も
NEWSポストセブン