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2019.07.30 07:00  週刊ポスト

京アニ放火の大きすぎる損害、新作3本公開中止と精鋭の命

30人以上の命が失われた(共同通信社)

 身勝手な犯行が奪ったものは、あまりにも大きかった。7月18日、凄惨な放火事件に見舞われた「京都アニメーション」(京都市伏見区)は、世界的な知名度を誇るアニメ会社だった。アニメジャーナリストの渡辺由美子氏が語る。

「放火被害に遭ったのは、制作現場の中枢である第一スタジオでした。アニメ制作において、作画を国内外の下請会社に発注することは多いですが、京アニはそれを良しとせず、監督、演出、作画など精鋭のクリエイターをこのスタジオに集結させ、社内の連携を密にすることで高いクオリティの作品を生み出してきました。そうした独自の環境、優秀なアニメーターの命が失われたことが残念でなりません」

 多数の人気作を輩出してきただけに、その“損失額”も計り知れない。

「発表されているだけでも4本の“京アニ発”の新作映画の公開が予定されていました。9月公開の1本は完成していて公開される見込みですが、残り3本の公開は難しいとみられている」(業界関係者)

 過去の京アニ作品は大きな利益を生み出していた。『聲の形』(2016年)が興行収入23億円、『けいおん!』(2011年)が同19億円の大ヒット。『けいおん!』のDVD・ブルーレイは110万枚を売り上げた。近年は毎年3~4本の新作を発表し、どれも2億~4億円の興行収入を記録していた。

 多くのファンが京アニの再建を待ち望んでいるが、「その目途はまったく立たない」(別の業界関係者)状況だという。

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