芸能

「それでも吉本芸人のメリットは大きい」と他社芸人が羨むワケ

昨年のM-1チャンピオン「霜降り明星」は、よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属

 闇営業問題に端を発した吉本興業の一連の騒動は、同社が運営するお笑い学校の合宿で「死亡しても責任は負わない」という誓約書が明るみに出て新局面へ。連日ワイドショーなどで取り上げられており、落ち着くまでまだ時間がかかりそうだ。

 もともと吉本は“ブラック企業”だと指摘されることもあった。その原因の一つが多過ぎる所属のタレント数だろう。現在吉本に所属するタレント(芸人以外も含む)は6000人以上だと言われている。松竹芸能の約300人、太田プロダクションの約200人と比べると吉本の巨大さがわかる。巨大過ぎるので管理が行き届かず、今回のような騒動になってしまった面もあるのかもしれない。実際、過去に4年間吉本に所属していた芸人はこう語っていた。

「私がマネージャーと会ったのは4年間で4~5回です」

 芸能人とマネージャーは日々連絡を取り合い、一緒に行動をするものというイメージを持つ人も多いだろうが、吉本の場合、そうではないケースもあったようだ。その背景には、若手担当のマネージャーは100~200人を担当しているため、一人一人を把握するのは難しい、という現実がある。

 だが、そうしたマイナス面がある一方で、それ以上に吉本芸人であるメリットは大きいと別の事務所に所属する若手芸人は語る。

「テレビを見ているとわかりますが、多くの番組に吉本の芸人が出ています。最近ではバラエティーのみならずワイドショーや報道番組、ドラマなどにも吉本の芸人が出ており、吉本がなければ現在のテレビは成り立ちません。吉本内には制作会社もあり、吉本制作の番組が数多く放送されています。これらの番組に優先的に吉本の芸人を起用することができるし、番組開始前に客の前で話して場を盛り上げる“前説”などの仕事を吉本の芸人に任せることもできるのです。人数は多いもののチャンスも段違いに多いのです」

 若手芸人からすると、前説というのは貴重な仕事だ。前説に行くと、普段話せない先輩芸人と絡むことができる。売れている芸人の行動を間近で見られることほど勉強になることはない。テレビで活躍するためにはどうすればいいのかを知るには、売れている先輩から学ぶのが一番の近道である。吉本以外の他事務所だと売れている芸人と若手芸人が会う機会はほとんどないため、吉本の若手は恵まれているとも言えるのだ。

◆吉本の先輩芸人がもたらすその他の効能

関連記事

トピックス

6月6日から公開されている映画『国宝』(インスタグラムより)
【吉沢亮の演技が絶賛】歌舞伎映画『国宝』はなぜ東宝の配給なのか 松竹は「回答する立場にはございません」としつつ、「盛況となりますよう期待しております」と異例の回答
NEWSポストセブン
さいたま市大宮区のマンション内で人骨が見つかった
《さいたま市頭蓋骨殺人》「マンションに警官や鑑識が出入りして…」頭蓋骨7年間保管の齋藤純容疑者の自宅で起きた“ある異変”「遺体を捨てたゴミ捨て場はすごく目立つ場所」
NEWSポストセブン
大谷翔平の投手復帰が待ち望まれている状況だが…
大谷翔平「二刀流復活でもドジャースV逸」の悲劇を防ぐカギは“7月末トレード” 最悪のシナリオは「中途半端な形で二刀流本格復活」
週刊ポスト
フランスが誇る国民的俳優だったジェラール・ドパルデュー被告(EPA=時事)
「おい、俺の大きな日傘に触ってみろ」仏・国民的俳優ジェラール・ドパルデュー被告の“卑猥な言葉、痴漢、強姦…”を女性20人以上が告発《裁判で禁錮1年6か月の判決》
NEWSポストセブン
ホームランを放った後に、“デコルテポーズ”をキメる大谷(写真/AFLO)
《ベンチでおもむろにパシャパシャ》大谷翔平が試合中に使う美容液は1本1万7000円 パフォーマンス向上のために始めた肌ケア…今ではきめ細かい美肌が代名詞に
女性セブン
ブラジルへの公式訪問を終えた佳子さま(時事通信フォト)
《ブラジルでは“暗黙の了解”が通じず…》佳子さまの“ブルーの個性派バッグ3690レアル”をご使用、現地ブランドがSNSで嬉々として連続発信
NEWSポストセブン
告発文に掲載されていたBさんの写真。はだけた胸元には社員証がはっきりと写っていた
「深夜に観光名所で露出…」地方メディアを揺るがす「幹部のわいせつ告発文」騒動、当事者はすでに退職 直撃に明かした“事情”
NEWSポストセブン
異物混入が発覚した来来亭(HP/Xより)
「生肉からの混入はあり得ないとの回答を得た」“ウジ虫混入ラーメン”騒動、来来亭が調査結果を公表…虫の特定には至らず
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:2月6日、懲役刑を言い渡された時の水原被告(左:AFLO、右:時事通信)
《3度目の正直「ついに収監」》水原一平被告と最愛の妻はすでに別居状態か〈私の夢は彼と小さな結婚式を挙げること〉 ペットとの面会に米連邦刑務局は「ノー!ノー!ノー!」
NEWSポストセブン
“超ミニ丈”のテニスウェア姿を披露した園田選手(本人インスタグラムより)
《けしからん恵体で注目》プロテニス選手・園田彩乃「ほしい物リスト」に並ぶ生々しい高単価商品の数々…初のファンミ価格は強気のお値段
NEWSポストセブン
浅草・浅草寺で撮影された台湾人観光客の写真が物議を醸している(Xより)
「私に群がる日本のファンたち…」浅草・台湾人観光客の“#羞恥任務”が物議、ITジャーナリスト解説「炎上も計算の内かもしれません」
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問されている秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《スヤスヤ寝顔動画で話題の佳子さま》「メイクは引き算くらいがちょうどよいのでは…」ブラジル訪問の“まるでファッションショー”な日替わり衣装、専門家がワンポイントアドバイス【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン