FW陣の最後尾に位置するのが攻守の要「ナンバーエイト」だ。生島、大八木両氏は同じ名前を挙げた。日本人初のNBAドラフト1巡目指名を受けた八村塁(ウィザーズ)である。
大八木氏は「現役日本人アスリートを見渡して、運動能力トップは八村。彼しかいない」と太鼓判を押す。バスケ日本代表でも、所属チームでも背番号「8」の八村だが、ラグビーでも「8」の資質があるわけだ。
ここからがBK陣。「スクラムハーフ」はFWとBKのつなぎ役。スクラムにボールを投げ入れ、ナンバーエイトから出てきたらパスやキックで攻撃のリズムを作っていく。的確な判断と素早い動きが求められ、小柄な選手も多い。「スタンドオフ」は司令塔。スクラムハーフからパスを受け、攻撃陣を率いる。
「バスケ日本代表のPG富樫勇樹(千葉ジェッツ)がスクラムハーフ。167cmながら素早い動きと戦略眼で大きな相手を翻弄できる。スタンドオフは広い視野で攻撃を組み立てられる久保建英(マジョルカ)でしょう」(生島氏)
大八木氏はスクラムハーフになんとフィギュアスケートの羽生結弦を挙げた。172cm、57kgの細身では不向きに思えるが、「素早い動き、4回転ジャンプを実現する驚異的な運動神経に加え、ケガに強い。何より、スクラムハーフに必要な圧倒的なカリスマ性があります」(大八木氏)と断言。
「司令塔のスタンドオフは大谷翔平(エンゼルス)がいい。あの運動神経なら、練習すれば素晴らしいキックもできるはず」(同前)
さらにスリークォーターバックスの4人。中央の「左右センター」は、攻撃ではウイングのトライをアシストし、守備では体を張って相手バックスを止める縁の下の力持ち的存在だ。生島氏はこの左センターに大谷を起用したいとする。