ライフ

鎌田實医師 こんなときこそ韓国の映画や小説に親しもう

諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師

 日韓関係が好転するきざしも見えない状況だが、こんなときだからこそ、韓国の映画や小説に親しもうと諏訪中央病院名誉院長の鎌田實医師はいう。鎌田医師が、おすすめの韓国映画と小説を紹介する。

 * * *
 来月ロードショーされる韓国映画「国家が破産する日」を見た。1997年に起きた韓国の未曾有の経済危機を描く問題作だ。

 主人公の通貨対策チーム長の女性は、経済危機をオープンにして、庶民の悲劇をできるだけ減らそうとする。しかし、国の権力者たちは、国際通貨基金(IMF)の支援を受け、その結果、中小の企業が連鎖倒産しても、大企業さえ生き残ればいいと考えている。

 結果として、韓国はIMFの支援を受けることになるのだが、必死に国と国民を守ろうとする女性が大きな権力と闘っていく姿がなかなかおもしろい。

 韓国は現在、10大財閥がGDPの7割超を占めるという人たちがいるくらい財閥が幅を利かせている。財閥の企業には3つの名門校を卒業しなければ就職できないとか。苛烈な受験地獄を生み出す一因にもなっているようだ。

 そういえば、文在寅大統領側近のチョ・グク法相は、娘の大学入試をめぐる不正などが問題になっている。

 映画のラスト、20年後の現代の韓国もあまり変わっていないという意味深なメッセージを発しているが、とてもリアリティがある。

『82年生まれ、キム・ジヨン』(チョ・ナムジュ著、斎藤真理子訳、筑摩書房)は、韓国で100万部を売り上げた。

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン