注目されるのは、残された近藤氏の所有馬の行方だ。5月にGI・NHKマイルCを勝ったアドマイヤマーズといった現役馬だけでなく、7月のセレクトセールで4億7000万円という史上4位の額で落札したディープインパクト産駒の馬など、活躍が見込まれる馬を多数所有していた。JRAの規定では故人の馬主名義変更には1か月の猶予期間がある。
「過去にも大物個人馬主が亡くなった際に、相続人ではなく親しい競馬関係者に譲渡された例がある。近藤氏は『大魔神』こと佐々木主浩氏と共同で馬を持っていた過去があるが、そうした交友のある馬主らに譲られる可能性もあるとされ、近藤氏からNGだった騎手も騎乗機会が増えると思われます」(同前)
名物オーナーが愛した馬たちが、これからも競馬界を盛り上げてくれることになりそうだ。
※週刊ポスト2019年12月6日号