──「金麦」ブランド擁する第3のビールでは、アサヒやキリンと三つ巴の激しい戦いになっている。
山田:今年1月から9月までの販売数量では、「金麦」シリーズは過去最高となりました。今年から新たに投入した「金麦 ゴールド・ラガー」も「コクがあって飲みごたえがある」とご好評いただいている。
昨年、期間・数量限定で発売した「金麦 濃いめのひととき」も、リッチモルトを従来の1.3倍使用した豊かな味わいに反響が大きく、10月から販売を再開しました。
今後増税となる第3のビールのジャンルは、各メーカーから多くの商品が販売されており、ますます競争が激化しています。まず起こるのはブランドの淘汰でしょう。「金麦」がナンバーワンのポジションを確立できていれば、もっとチャンスが出てくる可能性は高い。
──サントリーはノンアルコールビールにも「オールフリー」という強いブランドを持っている。
山田:今年7月には「からだを想うオールフリー」という新商品を投入しました。この商品に含まれるローズヒップ由来のポリフェノール「ティリロサイド」には、内臓脂肪を減らす効果があります。
ノンアルコールビールは軽減税率の対象で酒税もかかりません。日本のノンアルコールビールの市場規模は2000万ケース(1ケースは大瓶20本換算)程度で、近年の健康志向の高まりを鑑みても、この先まだまだ伸びしろがあると考えています。