スポーツ

東京五輪マラソン 札幌でなく軽井沢開催を提案すべきだった

札幌よりも良い場所が…?(イラスト/井川泰年)

 東京五輪の第二次チケット抽選販売の受付が締め切られた。マラソンについては受付初日までに開催日程が確定していなかったため、今回は発売されていない。五輪での実施内容をめぐってゴタゴタ続きのマラソンは、もっと混乱が少ない変更が可能だったのではないか。経営コンサルタントの大前研一氏が考察する。

 * * *
 札幌開催となった2020年東京五輪のマラソンで男子の日程前倒し案が浮上していた問題は、従来の計画通り大会最終日の8月9日に実施されることになりそうだ。当初、大会組織委員会は競技後に出場選手が東京での閉会式に参加できるように日程を早める方針を示したが、IOC(国際オリンピック委員会)から最終日実施を模索するよう促されて元に戻すという。まさに“迷走”である。

 そもそもマラソンが札幌開催になった経緯は、あまりにも不透明で不可解だ。それを不服とする小池百合子・東京都知事の「合意なき決定」という皮肉を込めた言葉ばかりがクローズアップされたが、IOCという国際的な組織がこうした問題を決定する場合、密室会議の結論を強権的に押し付けるのではなく、複数の代案を俎上にのせてオープンな議論をすべきである。今回の混乱はIOCの欠陥を曝け出したものであり、五輪を真の「アスリートファースト(選手第一)」にするためには、ゼロベースの改革が必要不可欠だ。

 実際、今回のマラソン・競歩のコースについても、国内で議論すれば、もっと良案が出たかもしれない。

 たとえば、長野県軽井沢町なら8月の平均気温は20.5度(最高気温25.9度、最低気温16.7度/※気象庁のデータ。1981~2010年)だ。東京の平均気温26.4度(最高気温30.8度、最低気温23.0度)より5~6度低く、札幌とほぼ同じである。

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン