国内

安倍政権「言い逃れ」文学賞 大賞は菅氏「反社の定義ない」

野次を飛ばす安倍首相(写真/共同通信社)

 2019年も政界では多くの不祥事や失言が生まれた。本誌・週刊ポストは当事者たちがそれをどう釈明、弁明、言い逃れしてきたかを検証し、「言い逃れ」文学賞を贈って国民の戒めとしたい。では、本誌編集部が選んだワースト3を発表しよう。

【3位】
◆安倍晋三首相「収支トントンなら報告しなくていい」

 安倍首相は毎年、「桜を見る会」に地元後援会会員を大量に招待し、今年は前夜にホテルニューオータニで盛大な前夜祭を開いた。そうした後援会ツアーが政治資金収支報告書に記載されていないことに批判が高まると、釈明会見(11月15日)を開いた。そこで重大な発言をした。

「政治資金収支報告書への記載は、収支が発生して初めて記入義務が生じます。(中略)前夜祭についても、ホテルが領収書を出し、入ったお金をそのままホテルに渡していれば、収支は発生しないわけでありますから、違反には全く当たらない」

「収支トントンなら報告しなくていい」という開き直りだった。

 政治資金規正法は議員が収支報告書で収支を報告することで、政治資金の流れを透明化し、献金の集め方や使い途が妥当かどうか国民が判断できるようにする仕組みだ。そうした法の精神を否定するものだ。

 しかも、安倍首相は「明細もない」(11月18日)と明言しており、報告書に記載がなければ、収支がトントンだったかどうか誰も検証できない。

 この言い訳がまかり通るなら、規正法は空文化し、日本の政治は昔の“金権政治”に逆戻りしてしまう。

関連記事

トピックス

水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
大谷翔平に責任論も噴出(写真/USA TODAY Sports/Aflo)
《会見後も止まらぬ米国内の“大谷責任論”》開幕当日に“急襲”したFBIの狙い、次々と記録を塗り替えるアジア人へのやっかみも
女性セブン
創作キャラのアユミを演じたのは、吉柳咲良(右。画像は公式インスタグラムより)
『ブギウギ』最後まで考察合戦 キーマンの“アユミ”のモデルは「美空ひばり」か「江利チエミ」か、複数の人物像がミックスされた理由
女性セブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン