オープン戦最下位から優勝した1972年は長嶋茂雄の力に衰えが見え始めたが、王貞治が48本塁打、120打点で2冠王を獲得。エースの堀内恒夫が26勝とキャリアハイの数字を挙げて、最多勝に輝いた。2008年はヤクルトから移籍してきたラミレス、グライシンガー、横浜から移籍のクルーンといった外国人トリオが徐々に調子を上げ始め、北京五輪で主力の抜けた首位・阪神が夏場に失速したこともあって、『メーク・レジェンド』を遂げた。
「1992年は、5月に西武から大久保博元が移籍。大久保がホームランを打つと負けないという“デーブ神話”もでき、6月7日から7月8日まで21勝2敗という驚異的な追い上げを見せ、首位にも立ちました。一方、2017年は13連敗したにもかかわらず、シーズン中の補強はなく、Bクラスに終わってしまった。百戦錬磨の原監督ですから、オープン戦と同じような成績にはならないでしょうけど、若手が成長しなければ緊急補強に走るはず。今年の巨人の戦力はずば抜けているわけではないうえ、セ・リーグ6球団の力は均衡しているので、Bクラスの可能性もある」
新型コロナウイルスの感染拡大によって、開幕が延期したプロ野球。これからの数週間で、原監督はどうチームを立て直すか。