国際情報

中国政府のイラン・イラクへのコロナ支援巡り世論は二分

コロナの猛威は止まらない

 中国政府は新型コロナウイルスに感染して200人以上の死者を出しているイランと、50人以上の感染者が出ているイラクに医療チームを派遣するとともに、WHO(世界保健機関)に新型肺炎への予防や治療などのために2000万ドルの支援金を拠出した。

 これに対して、中国のネット上では「いくら友好国だとはいえ、外国に医療チームを送る前に、武漢での感染を阻止することが先決だ」との声があがる。その一方で、「イラン、イラクは新型ウイルスの対処方法が分からないのでないか。中国では感染者が減っているので、他の国の支援も考えるべきだ」との意見もあり、政府の対応について世論が割れているようだ。

 イランでは3月12日現在、新型コロナウイルス感染者数は、累計で1万75人に達した。死者も429人となった。イランは中東で最も被害が深刻で、世界でも中国、イタリアに次いで、3番目に感染者数が多い。

 イランは中国と古くからの友好国であることから、中国政府は先月から医療チームを派遣しているが、感染者数は拡大する一方で、治療は後手に回っている状況だ。このため、中国は第2陣の医療チームを派遣することも検討しているという。

 やはり中東で中国の友好国であるイラクでは12日の時点で61人のコロナウイルスが確認され、そのうち6人が死亡している。感染被害は軽微といえるが、今後拡大することも考えられることから、イラク政府は中国指導部に医療チームの派遣を要請。これを受けて、中国疾病管理予防センターの7人の専門家で構成される医療チームが7日の夜にバグダッドに到着。患者の検査、治療、フォローアップケアを支援するために1か月間、イラクに滞在する予定だ。

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