閑散とする信濃町
立ち並ぶ創価学会関係の施設に出入りする人の姿は、ほとんど確認できなかった。創価学会広報室に問い合わせると、
「2月17日に、本部の諸施設(創価学会総本部)の利用中止と諸行事の中止、全国各地域のすべての学会施設の利用中止、『座談会』を含めた個人宅で行なう小単位の会合も行なわないと決定しました」
とのこと。この活動停止に近い“自粛”を3月末まで続ける予定だという。
2月20日には機関紙『聖教新聞』が、原田稔・会長ら幹部による紙上座談会を掲載。手洗いや不要不急の外出を控えることの重要性を説いたうえで、「御書(日蓮の著作)を徹底して研さんするチャンスであり、小説『人間革命』『新・人間革命』(池田大作・名誉会長の著書)を読み深める好機であると捉え、取り組んでいきたいと思います」(志賀昭靖・青年部長)と決意を述べていた。
◆選挙に影響が出る?
学会員たちは現在、どのように過ごしているのだろうか。
「僕は日頃から不まじめな2世会員ですから、大した影響はありません。ただ、昔から熱心に信心してきた母親は、学会の活動がほぼ全部なくなってしまったことで、手持ち無沙汰になっています」
そう語るのは、東京在住の男性学会員だ。
「母は、空いた時間のほとんどを学会の活動に捧げていました。地域で行なわれる座談会や御書の勉強会などで、休日のスケジュールはびっしり。創立記念日などには信濃町本部の記念行事に参加し、選挙があれば公明党候補の事務所に詰めてずっと応援していました。それがなくなり、生きがいを失ってしまったようになっている」(同前)