「大川氏の法話を聞けば、新型コロナに感染することはないのか」という質問に対しては、「『信仰すれば感染しない』と断定するものではなく、祈願や法話を通して、恐怖心を取り除き、信仰心を高めることで、免疫力が向上し、結果として感染の予防に繋がると考えます」との回答だった。
教団関係者は幸福の科学会員の日常をこう話す。
「基本的には大川総裁や教団幹部らの話を聞いたり、教団からの出版物を読んだりといった“静かな活動”が多い。みんなで集まってワイワイ騒ぐといった活動はメインではなく、幸福の科学の行事がクラスターになる可能性は低いのではないか」
しかし、1000人以上が集まる講演会で、“信仰の力”がどこまで防波堤になるものなのか。
宗教には、疫病や飢饉などの際に聖職者が積極的に街頭に出て民衆を励ましてきた歴史もある。各団体の社会への向き合い方が問われている。
◆取材・文/小川寛大(雑誌『宗教問題』編集長)
※週刊ポスト2020年4月3日号