著名アーティストの寄付や支援活動も広がりつつあるが…(写真はイメージ)

著名アーティストの寄付や支援活動も広がりつつあるが…(写真はイメージ)

 この状況を打破すべく発足されたのが、「#SaveOurSpace」だ。発起人はDJやライブハウスの店長、バンドマンなど、ライブハウスシーンの中で活動をしている人物たち。コロナウイルス感染拡大に伴う自粛要請に伴い、現在苦境に立たされているライブハウスやクラブ、劇場などの施設が速やかに休業できるよう、政府からの助成金交付に向けて積極的に行動を起こしている。

 音楽家の坂本龍一や俳優の松田龍平、水原希子など多くの著名人が賛同人として名を連ね、3月31日までに30万人以上の署名が集まった。4月7日現在、菅義偉内閣官房長官ら10名の政治家へと嘆願書を提出している。

 ライブハウス個々でも、この経営難を乗り越えるべく様々な取り組みを行っている。個人的なスペースとしての使用の呼びかけ、クラウドファンディング、オリジナルグッズ販売、YouTubeチャンネルの広告・投げ銭収益など、出来得る限りアイディアを振り絞っている。それもすべて、いつか来る収束のタイミングまで、この文化が生まれる場所を守るためだ。

 寄付活動も起こり始めている。X JAPANのYOSHIKI氏は世界中の音楽関係者を支援する「COVID-19救済基金」に10万ドル(約1000万円)を寄付。世界最大のライブプロモーション会社のライブ・ネイションは、イベントやコンサート、ライブツアーの裏方スタッフを経済支援する世界規模の基金「クルー・ネイション」を設立し、1000万ドル(約10億円)の緊急資金援助を行う。

 音楽レーベル/プロダクション「origami PRODUCTIONS」代表の対馬芳昭氏も、窮状に立たされている音楽関係者を支援するため、自己資金2000万円を音楽業界に寄付することを発表した。レコード会社・ユニバーサルミュージックも、コロナ被害の音楽業界への支援を発表。ライブパフォーマンスや新曲の配信、啓蒙活動や支援活動などを行い、社会不安を和らげるアーティストの活動も応援すると表明した。

 とはいえ窮状であることに変わりはない。私自身も音楽ライターという職種のため、ライブレポートの仕事が入らないだけでなく、対面で行うインタビュー取材にも制限が出始めているため、収入は平均の半分以下に。ライブ配信スタッフも、困窮するアーティストやライブハウスの力になりたいという想いから、通常の5分の1程度のギャランティで動くケースも少なくない。

関連記事

トピックス

ラオスご訪問に向けて準備をされている様子が公開された(2025年11月7日、写真/宮内庁提供)
《24歳の誕生日写真公開》愛子さま、ラオス訪問の準備進めるお姿 ハイネックにVネックを合わせて顔まわりをすっきりした印象に
NEWSポストセブン
ニューヨークのイベントでパンツレスファッションで現れたリサ(時事通信フォト)
《マネはお勧めできない》“パンツレス”ファッションがSNSで物議…スタイル抜群の海外セレブらが見せるスタイルに困惑「公序良俗を考えると難しいかと」
NEWSポストセブン
中国でライブをおこなった歌手・BENI(Instagramより)
《歌手・BENI(39)の中国公演が無事に開催されたワケ》浜崎あゆみ、大槻マキ…中国側の“日本のエンタメ弾圧”相次ぐなかでなぜ「地域によって違いがある」
NEWSポストセブン
韓国・漢拏山国立公園を訪れいてた中黒人観光客のマナーに批判が殺到した(漢拏山国立公園のHPより)
《スタバで焼酎&チキンも物議》中国人観光客が韓国の世界遺産で排泄行為…“衝撃の写真”が拡散 専門家は衛生文化の影響を指摘「IKEAのゴミ箱でする姿も見ました」
NEWSポストセブン
 チャリティー上映会に天皇皇后両陛下の長女・愛子さまが出席された(2025年11月27日、撮影/JMPA)
《板垣李光人と同級生トークも》愛子さま、アニメ映画『ペリリュー』上映会に グレーのセットアップでメンズライクコーデで魅せた
NEWSポストセブン
リ・グァンホ容疑者
《拷問動画で主犯格逮捕》“闇バイト”をした韓国の大学生が拷問でショック死「電気ショックや殴打」「全身がアザだらけで真っ黒に」…リ・グァンホ容疑者の“壮絶犯罪手口”
NEWSポストセブン
渡邊渚アナのエッセイ連載『ひたむきに咲く』
「世界から『日本は男性の性欲に甘い国』と言われている」 渡邊渚さんが「日本で多発する性的搾取」について思うこと
NEWSポストセブン
“ミヤコレ”の愛称で親しまれる都プロにスキャンダル報道(gettyimages)
《顔を伏せて恥ずかしそうに…》“コーチの股間タッチ”報道で謝罪の都玲華(21)、「サバい〜」SNSに投稿していた親密ショット…「両親を悲しませることはできない」原点に立ち返る“親子二人三脚の日々”
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
「山健組組長がヒットマンに」「ケーキ片手に発砲」「ラーメン店店主銃撃」公判がまったく進まない“重大事件の現在”《山口組分裂抗争終結後に残された謎》
NEWSポストセブン
ガーリーなファッションに注目が集まっている秋篠宮妃の紀子さま(時事通信フォト)
《ただの女性アナファッションではない》紀子さま「アラ還でもハート柄」の“技あり”ガーリースーツの着こなし、若き日は“ナマズの婚約指輪”のオーダーしたオシャレ上級者
NEWSポストセブン
世界中でセレブら感度の高い人たちに流行中のアスレジャーファッション(左・日本のアスレジャーブランド「RUELLE」のInstagramより、右・Backgrid/アフロ)
《広瀬すずもピッタリスパッツを普段着で…》「カタチが見える服」と賛否両論の“アスレジャー”が日本でも流行の兆し、専門家は「新しいラグジュアリーという捉え方も」と解説
NEWSポストセブン
子宮体がんだったことを明かしたタレントの山瀬まみ
《“もう言葉を話すことはない”と医師が宣告》山瀬まみ「子宮体がん」「脳梗塞」からの復帰を支えた俳優・中上雅巳との夫婦同伴姿
NEWSポストセブン