では、肺を鍛えることは、新型コロナに対しても有効なのか。そもそも肺炎には、ウイルスによるものなど原因は様々ある。誤嚥により肺に細菌が入ってしまう「誤嚥性肺炎」は、高齢になるほど発症リスクの高い疾患として知られている。

 肺を鍛えて十分な呼吸ができるようになれば、前述の通り免疫力の改善が期待できる。

「呼吸機能が良好であれば、一般的に肺炎の重症化リスクが下がるので、新型コロナによる肺炎でも同様に下がる可能性があります。一般の肺炎予防でいえば、肺炎球菌やインフルエンザに対するワクチン接種も重要です」(谷本医師)

 呼吸機能を高めることは、日常生活での大きなメリットにもつながる。

「私の臨床経験からですが、呼吸は自律神経と密接に連動しているので、十分に呼吸できない人は交感神経が優位になり、眠りの質が悪くなったり、疲れやすかったり、集中力が低下しやすくなったりする傾向がみられる。正しい呼吸をすることで、そうした悩みが解消することも多いのです。

 さらに姿勢が良くなるので腰痛が解消し、腕や足の動きも円滑になって、高齢者に多い関節の変性症の予防にもなります。

 老化だけでなく、喫煙など生活習慣によって肺の機能は落ちてしまいます。だからこそ、正しい運動によって、呼吸の能率を高めることは非常に大切だと考えます」(前出・柿崎氏)

 自宅でできる手軽なトレーニング、まずは実践してみては。

※週刊ポスト2020年5月1日号

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン