「昭和の頃は『先発=完投』、『主力=全試合出場』が美学とされていたため、それができないなら引退すべきという風潮もありました。現代では、投手は先発、中継ぎ、抑えの役割がより明確になっていますし、野手もメジャーを倣って休養日を設けるようになりました。それに加え、科学的トレーニングも日進月歩しています。これらによって、選手寿命が延びた面は間違いなくあるでしょう。
阪神の能見は2年前から先発から中継ぎに転向して、新たな居場所を見つけています。昔ならこうは行かなかった。名選手を1年でも長く見られますし、ファンにとっても嬉しいことではないでしょうか」
その一方で、プロ野球界にも新型コロナウイルスの感染拡大の影響は及んでおり、開幕は不透明になっている。ベテランにとって、この時期にどう体力を維持するかが大きな課題だろう。試合がない今も、彼らの戦いは続いている。