「総理が要求を突っぱねれば、公明党は間違いなく連立離脱の道を選んでいた。本気で安倍内閣のコロナ対応にNOを突きつけたことがはっきりわかった」(自民党国対幹部)

 自民党議員たちはこの動きに震え上がった。それだけではない。公明党の連立離脱には自民党内の“仕掛け人”の存在が取り沙汰されている。

 前述のように、自民党で山口氏と連携したのは二階幹事長だが、もう一人、公明党の支持基盤である創価学会側で山口氏に「国民一律10万円支給でなければ選挙は戦えない」と強く要求したのは選挙担当の佐藤浩副会長だとされる。菅義偉・官房長官と太いパイプを持つことで知られる人物だ。

「その佐藤副会長に“連立離脱を持ち出せば安倍は崩れる”と裏で焚きつけたのは菅さんに違いない」(安倍側近)と首相周辺には疑心暗鬼が広がっている。

 まさかの公明党内閣の誕生も、そうした自民党中枢の協力があるとすれば、俄然、現実味が増してくる。政治ジャーナリストの野上忠興氏が語る。

「安倍首相は権力の鎧を着ているように見えるが、守りに弱い。党内では二階幹事長に見捨てられ、官邸では菅官房長官に見限られ、盟友の麻生太郎副総理にも距離を置かれて孤立無援。いまや頼れるのは今井尚哉・総理補佐官だけというのが実情だ。しかし、役人1人で政権を守れるはずがない」

 安倍政権は首相の体調如何にかかわらず、事実上の“死に体”となりつつあることがわかる。

◆「麻生では国民が納得しない」

関連記事

トピックス

松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
【新宿タワマン殺人】和久井被告(52)「バイアグラと催涙スプレーを用意していた…」キャバクラ店経営の被害女性をメッタ刺しにした“悪質な復讐心”【求刑懲役17年】
NEWSポストセブン