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2020.05.22 11:00  週刊ポスト

安倍首相が黒川氏をどうしても検事総長にしたかった事情とは

「黒川といえば、一般に菅(義偉)官房長官に近いイメージがあるかもしれません。しかし、菅さんは昨秋以降、重要決定の場から外され、総理から遠ざけられています。黒川さん自身他に官邸人脈がありますから、動いたのはそちらでしょう」

 検察庁法改正の見送りの判断については、首相と官房長官が差しで話し合って決めたともいわれる。“官邸内政局”が勃発していると伝えられる。

◆「花見の会」の疑惑

「安倍総理は法務検察という組織をぜんぜん理解していませんね。法務省と検察庁は別の組織ですから」

 数々の疑獄事件を手掛けたある検察OBに聞くと、一連の動きについてそうつぶやいた。安倍首相は、検察官も他の国家公務員と同じ行政官なのだから、国公法に定められている定年延長を認めるべきだ、と念仏のように唱えてきた。だが、それは明らかに違う。

 一口に法務検察といわれる組織は、行政官庁である法務省と独立性を担保されてきた検察庁に分かれる。

 その検察庁の元をたどれば、明治時代の大日本帝国憲法下、裁判所内の「検事局」として発足している。終戦を迎え、裁判所法と検察庁法が整備され、裁判所から分離して今の検察庁と改編された。このとき検察官定年を63歳と定め、検事総長を65歳とした。

 一方、国家公務員法は検察庁法に遅れて47年5月に制定され、ずっと定年はなかったが、1980年代に定年制を設け、定年延長も許されるようになる。検察官は国家公務員ではあるが、定年延長がないのは、誰がやっても捜査や起訴に公平性がなければならないからだ。

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