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2020.05.23 07:00  NEWSポストセブン

巣ごもり特需で最高益の日清食品 「出前ラーメン」に進出も

NHKテレビ小説『まんぷく』のモデルにもなった日清食品の創業者・安藤百福氏(AFP=時事通信フォト)

NHKテレビ小説『まんぷく』のモデルにもなった日清食品の創業者・安藤百福氏(AFP=時事通信フォト)

◆「カップヌードルをぶっ潰せ!」

 チャレンジ精神に溢れた日清食品の社風を知るうえでも、ここで同社の歴史を少し振り返ってみたい。

 日清食品グループは親子が経営トップに就く。持ち株会社、日清食品HDの社長兼最高経営責任者(CEO)は安藤宏基氏(72)、日清食品HDの副社長兼最高経営執行責任者(COO)で事業会社日清食品の社長は長男の安藤徳隆氏(42)だ。

 宏基氏は1985年、37歳の若さで日清食品の社長に就任した。宏基氏はマーケディング部長時代に、なぜ日清食品は新製品の割合が低いのかを不思議に思って調べてみたことがある。すると主力の「カップヌードル」や「チキンラーメン」の利益を優先するあまり、新製品の開発が進んでいないことが分かった。

 新製品を開発して売り上げが伸びても、共食いになる。「カップヌードル」や「チキンラーメン」の売り上げが減れば、利益が減るので積極的に新製品を開発してこなかったのだ。そこで、社長になった宏基氏は“打倒カップヌードル”をスローガンに社内の活性化を図る。ブランド・マネージャー制度による競争原理を導入し、大胆な社内改革を行ったのである。

 社員への訓示の時に勢い余って「カップヌードルをぶっ潰せ!」と言ってしまったため、創業者で父の安藤百福(ももふく)氏を激怒させたこともある。百福氏は2018年のNHKテレビ小説『まんぷく』のモデルになった立志伝中の人物だ。百福氏はマーケティングを信用していなかったから、宏基氏の経営方針が気に入らず、仕事のことで度々対立。百福氏が亡くなるまで口論は続いたという。

 宏基氏の長男、徳隆氏は2015年4月、日清食品の社長の椅子に座った。徳隆氏も父親に負けず劣らず「会社ごとぶっ潰すような挑戦」に取り組む。

〈これまでは『カップヌードルをぶっつぶせ!』を合言葉にやってきたが、インスタントラーメンを陳腐化するくらいの新しいアイデアがないと生き残っていけない〉(「日経クロストレンド」2019年9月25日付)

 という危機感が底流にある。2019年10月、食のイノベーションにチャレンジする社内組織「Nissin Innovation Lab.」を設立した。技術やブランド、マーケティングなど日清食品グループが持つリソースを積極的に活用して新規ビジネスをいくつもスタートさせ、うまくいったものは事業会社化していくというインキュベーターだ。新事業の第1弾がラーメン店事業への進出。そして第2弾が培養肉の開発である。

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