新聞の世論調査の最大の疑問は、調査はランダムに行なわれているはずなのに、結果は新聞ごとに傾向がはっきり分かれることだ。

 各紙の内閣支持率を比べると、安倍首相が改憲をテーマに独占インタビュー(2017年5月)に応じ国会答弁で「熟読してほしい」とまで“推奨”した読売は比較的高く、安倍政権に批判的な朝日、毎日は低い傾向がある。

 たとえば、コロナの感染拡大前の今年2月調査の安倍内閣の支持率は読売が47%に対して朝日は39%(毎日は調査なし)。不祥事の連続で政権批判が最も高まった5月は読売は42%(紙面掲載は11日)とそれほど下がっていないが、朝日は29%(同25日)、毎日は27%(同24日)まで急落した(調査日はそれぞれ異なる)。

 各紙の世論調査は読者アンケートとは違い、調査対象は無作為に選ばれる。朝日の調査で支持率が高く、読売は低いという新聞の論調とは逆の調査結果が出る月があってもおかしくないはずだが、傾向はほぼ一定だ。

 朝日は今年4月、「内閣支持率、なぜ新聞社で違う?」という記事で、「重ね聞き」という調査手法の違いを理由にあげている。

〈「安倍内閣を支持しますか。支持しませんか」。この問いにあいまいな答えをした人を、朝日新聞では「その他・答えない」という選択肢に振り分けます。読売新聞では最初の質問であいまいな答えをすると「どちらかといえば、支持しますか。支持しませんか」などといった具合にもう一度尋ねます。(中略)重ね聞きをすると、「その他、答えない」が減る分、支持も不支持も増えます〉(4月10日付夕刊)

 ちなみに毎日の聞き方は朝日に、日経の聞き方は読売に似ていると書く。だが、重ね聞きで支持不支持がよりクリアに出るのであれば、政府への批判が高まった時期には、読売など重ね聞き派の調査の方が、より支持が減って不支持に傾くのではないかという疑問が浮かぶ。

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