「人類は過去の世界的危機のたびに新しいものを生み出した。コロナ禍後の新たな世界で、新たな視点から、都市開発重視からの転換など新たな価値観を発見する若者が出てくるのを期待している」
日本で新型コロナから回復した人は1万5000人を超えた。この人たちは抗体を持っている。抗体をもつ人が増えることは、ぼくたちの社会がこのウイルスに強くなることを意味している。そろそろ感染者を非難する社会から、感染者を受け入れる社会になること、それが本当の意味で、新型コロナをのりこえることだ。
●かまた・みのる/1948年生まれ。東京医科歯科大学医学部卒業後、長野県の諏訪中央病院に赴任。現在同名誉院長。チェルノブイリの子供たちや福島原発事故被災者たちへの医療支援などにも取り組んでいる。著書に、『人間の値打ち』『忖度バカ』など多数。
※週刊ポスト2020年7月10・17日号