しかし、問題は同県だけにとどまらず、今後、感染被害が同県の近隣地区に及ぶ可能性があることだ。とくに、新副都心を建設するために4年前に設置された国家級新区である「雄安新区」は同県のほか、同県に隣接する雄県や容城県などの一部地域が編入されており、地域住民は日常的に交流している。このため、今後の感染拡大の状況次第では、隣接する県のほか、雄安新区自体もロックダウンしなければならないとの可能性も出てくる。そうなれば、新区の建設作業も途中で一時中断せざるを得ず、習近平主席の肝いりのプロジェクトにも少なからず影響が出ることが予想される。
しかし、ネット上では「移転が予定されている北京の行政機関や研究機関、大学などの関係者からは『北京から出たくない。この新型コロナウイルス騒ぎで、計画そのものがなくなればいいのに』との本音の声が漏れている」との書き込みもある。