【第6週 ふたりの決意】
しかし、福島へ帰った裕一を待っていたのは、家族の大反対。結婚と留学のどちらも取ることはできないと思った裕一は音に別れの手紙を書くが、世界的な不況のため留学は取消しになってしまう。
音は裕一に音楽を続けさせるために奔走し、コロンブスレコードの専属契約を取り付ける。悩んだ末、裕一は家出同然で音がいる東京へと旅立つ。
【第7週 夢の新婚生活】
東京で新婚生活をスタートしたふたりは、喫茶店バンブーの裏に新居を構える。裕一はコロンブスレコード専属の作曲家となるが、一向に曲が採用されない。同期の木枯正人(野田洋次郎)に先を越され焦りを感じるが、自分が入社できたのは憧れの作曲家・小山田耕三(志村けん)の後押しがあったからだと知り、奮起する。
東京帝国音楽学校に入学した音は、“プリンス”と呼ばれる3年生に出会う。なんと彼は裕一の同級生、佐藤久志(山崎育三郎)。学校の記念公演『椿姫』の主役選考会に応募した音は、無事に一次審査を通過する。
【第8週 紺碧の空】
相変わらず曲が採用されない裕一の元ヘ、早稲田大学の応援部団員がやって来て、早慶戦で勝つために新しい応援歌を作曲してほしいと頼むが、なかなか曲が書けない。そこへやって来た応援団長から「けがをして野球ができなくなった親友を勇気づけたい」という話を聞いた裕一は一気に『紺碧の空』を書き上げ、早稲田大学を勝利に導く。
【第9週 東京恋物語】
『椿姫』の最終選考に残った音は、オペラ歌手の環から「あなたの歌からはなにも伝わってこない」と言われ、男女の機微を学ぼうと、1週間だけカフェーの女給に。女給仲間の希穂子(入山法子)が鉄男の元恋人だとわかる。鉄男と希穂子は結ばれず再び別れることになるが、ふたりの切ない恋を近くで見ていた音は選考会で気持ちを込めて歌うことができ、見事主役の座を射止める。そしてまた、裕一も鉄男が詞を書いた『福島行進曲』のレコード化が決まり、作曲家としてデビューすることになる。
【第10週 響きあう夢】
しかし『福島行進曲』はヒットしなかった。次に書いた『船頭可愛いや』も売れず、契約終了の危機に。しかし曲を聴いた環が「私が歌ってもいいかしら」と言い出し、こちらは大ヒット。
そんな中、公演を控えた音が妊娠していることがわかる。つわりで体調を崩して歌えなくなった音に裕一は「君がもう一度夢に向き合える日まで、その夢をぼくにあずけてくれないか」と言い、音は『椿姫』を降板して退学。半年後に、長女・華(田中乃愛)が誕生する。