生前、竹内結子さんと共演していた三浦春馬さん

軽く億を超える預金が残された

 だが三浦さんが高校を卒業し、役者としての活動の幅をさらに広げると、家族のかたちに変化が生まれる。

「春馬さんが人気俳優になるとともに、彼が家族を支える存在になっていき、そして親も彼を頼るようになったんです。8年前くらいに母親と継父が離婚した後、ひとりになった母親を支えなきゃいけないという思いが春馬さんのなかでより強くなっていった。

 ただ、しばらくすると春馬さんの糸が切れてしまいました。自分のサポートがかえって母親のためにならないのではないかと悩み、春馬さんは母親の籍から自分の名前を抜き、携帯番号も変えて、母親との縁を絶ったのです」(前出・三浦さんの知人)

 その頃と前後して三浦さんは約20年ぶりに実父との再会を果たす。しかし、この再会がさらなる葛藤を生んだ。

「最初こそよい関係だったけど、次第に実父にも金銭的な支援をしないといけなくなったのです。『実の父親まで……』とショックを受けた春馬さんはひどく落ち込み、精神的にますます不安定になり、酒量が増えていきました」(前出・三浦さんの知人)

 完璧主義者の三浦さんは、誰にも「助けて」と言えずに、苦悩を深めていった。その一方で、母親と袂を分かったあたりから、三浦さんには生活の余裕が生まれたという。

「家族へどれくらいの額の支援をしていたかは知らないけど、仕事をした分だけお金が残ることを純粋に喜んでいました。といっても物欲が強い方ではなく、彼は貯金の楽しさに目覚めたようでしたね」(前出・三浦さんと近しい関係者)

 三浦さんが亡くなったマンションが都心からやや離れていることや、豪勢な生活ぶりが一切うかがえないことから、“事務所との契約などで、活躍に見合ったお金は持っていなかったのではないか”と噂されたこともあった。

「真逆ですよ。彼は売れっ子俳優になっても不動産を持たず、稼いだお金の多くを貯金していました。実は相当な銀行預金を抱えていたんです」(前出・三浦さんと近しい関係者)

 自死から約1か月後に発売されたセカンドシングル『Night Diver』には、三浦さんが作詞作曲を手がけた楽曲『You&I』が収録されている。このシングルは初週売り上げで20万枚を超える大ヒットとなった。

「亡くなっていますが、作詞作曲の印税や歌唱印税は三浦さんに入ります。売上枚数からしても、決して少なくない額ですね」(音楽関係者)

 生前の貯金に死後の収入を加えると、三浦さんの遺産は莫大な額になる。

「軽く億を超える額面だそうですが、その巨額遺産の行方が定まっていないんです」(前出・三浦さんと近しい関係者)

 ここにも頭をのぞかせるのは家族の問題だ。

「母親と距離を取る以前、春馬さんは経済面でかなりのサポートをしていました。母親は昔こそ安い軽自動車に乗っていましたが、春馬さんが売れっ子になってCMが決まるたびに数百万円単位でマイカーがグレードアップしていった。それが春馬さんなりの愛情表現だったんです。

 母親は春馬さんがどれほどの遺産を残したかよく知っていたでしょう。それだけに、息子が亡くなった後、近しい関係者などに、慎重に接するようになったこともよくわかります」(前出・三浦さんの知人)

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