ハチミツ:「前例がない」と、どの医師も言うんですね。とにかく未知のウイルスだからわからないことが多い。政府が医師よりコロナに関して優れているはずもないので、なんとも言えない。
ただ飲食店の時短要請は、あまり効果がないように思います。これだけ店が潰れているのを見るとつらいですね。我々もイベントは1年以上やっていないし、エンタメの人たちも飲食店と変わらない打撃です。先日、支払調書が来ましたが、前年度の5分の1でした。
退院した日に奥さんが迎えに来てくれて、「2回目の緊急事態宣言が出ているのに、街中にこんなに人がいるんだ」って思っちゃって。そりゃ感染者は減らないだろう、と思いますよね。
オレは、コロナにかかった人にこそ給付金があるべきだと思っています。濃厚接触者だって2週間休まなきゃいけないじゃないですか。そっちの手当てをなんで考えないんだろうと思います。コロナにかかってもしらばっくれて仕事に行ってしまう人が出てくるかもしれない。だから感染が拡大してしまう。だったら安心して休めるように、給付をすればいいんです。
コロナになったことを隠す風潮があるのが心配です。誰もかかりたくないし、いつどこで誰がかかるかわからない感染症だから、差別とまではいわないけど、かかった人をどうこう言わないようにしないといけないと思いますね。
【ハチミツ二郎(はちみつ・じろう)】
1974年11月20日生まれ。岡山県出身。1990年代に東京ダイナマイトを結成(現在の相方・松田大輔とは2001年に再結成)。2020年4月、IT企業のソノリテに正社員として入社、芸人と会社員の“二足の草鞋”で活躍している。
取材・文/小山内麗香