「ノーバッグバッドってやつなんですけど、店の評価だとバッグがないとか、ちゃんとしたバッグじゃないとかウーバーに判断されちゃうんですよ。でも店は知らないから、ウバッグじゃなかったってバッド評価つけるんです」
ウーバーのバッグはあくまで「推奨」であって強制ではない。しかし店は知らずにウーバーのバッグじゃなかったとバッド評価をつけるのだという。そもそもウーバーのバッグ、俗称ウバッグには公式仕様でロゴのないものがある。通称「3代目」というやつで(現在は4代目)、まだコロナ前、ウーバージャパンがパートナーセンターでバッグを支給(正確にはデポジット)してくれた2019年代のモデルだ。もちろん現在もアマゾンで手に入るし、容量が大きく愛用者も多い。
「しゃくれ(「3代目」の別称らしい)でバッドつけられるとか勘弁してほしいです。バッグは何使ってもいいってちゃんと書いてくださいね」
と、お地蔵様からお願いされたので書いたが、しゃくれでなくとも食料品を運ぶに適したバッグなら何でもいい。しかし一般の人からすれば、それではどこの配達員かはわからないのは事実だろう。かといって、ウバッグを持っているからといってウーバーの配達員かどうかもわからない。なぜならウーバージャパンそのものは、とくにそのバッグでなにをしようが関知しない。たとえ他社の仕事を請け負っていたとしても。
「私はウォルトとウーバーの掛け持ちですが、使ってますよ。禁止されてませんから」
別の配達員。ガンガン稼ぐ系の人はこういった複数サービスの掛け持ちが多い。ウォルト(Wolt)はフィンランドのフードデリバリーアプリ、まだ馴染みがないが、水色のバッグを福岡や広島あたりだと見かけるかもしれない。もちろん東京にも進出していて、新宿区でも昨年末くらいに見かけるようになった。
「禁止されてませんからね、ウバッグでウォルトの配達はダメだけど、ウォルトのバッグでウ―バーの配達はOKなんです」
なるほど、ウォルトはウォルトのバッグでなければダメだが、ウーバーイーツ側は問題ないので両方の仕事を請けられるということか。ますますどこの誰だかわからなくなる。しかし配達員の言葉だけで決めつけるわけにもいかない。