国内

天皇陛下の登山遍歴を回顧「雅子と一緒に登山するから楽しいんですよ」

 初登山は5才のとき、以来50年以上の登山歴で170回以上山々を踏破された天皇陛下。その思い出を秘蔵写真やエピソードと共に振り返る。

●乗鞍岳(3026m)新潟県、長野県

1967年の夏、陛下は乗鞍岳に初めて登られた

山頂で登山客と笑顔でお話しされる上皇ご夫妻のお隣で、陛下は緊張気味のご様子

 1949年に、標高2702mの畳平まで走る登山バスが運行されるようになり、翌年に皇太子時代の上皇陛下がお乗りになった皇室ゆかりの山。陛下が初めて登られたのは1967年の7才の夏。山頂までの途中では、石の上に座って大きな口でおにぎりを召し上がったという。

日本では数少ない3000m峰

日本では数少ない3000m峰(写真/AFLO)

●陣馬山(855m)東京都、神奈川県

大きなリュックを背に堂々と歩かれ、5才にして健脚の兆しが(右は当時の浜尾実東宮侍従)

大きなリュックを背に堂々と歩かれ、5才にして健脚の兆しが(右は当時の浜尾実東宮侍従。時事通信フォト)

 1965年11月、山頂へと向かわれる幼少期の陛下のお姿は、あどけない表情ながら足元はしっかり。同年、5才で初めて軽井沢・離山に登られた陛下は登山に魅入られ、以降、陣馬山以外にも標高1655mの小浅間山など数多くの山を踏破された。

5才の天皇陛下の姿(共同通信社)

5才の天皇陛下の姿(写真/共同通信社)

山頂の碑

山頂の碑。白い馬のオブジェも有名

●白馬岳(2932m)富山県、長野県

標高差約600m、全長3.5km、抜けきりまでにおよそ2時間半かかるといわれる大雪渓を見事に踏破された(写真/共同通信社)

標高差約600m、全長3.5km、抜け切るまでにおよそ2時間半かかるといわれる大雪渓を見事に踏破された(写真/共同通信社)

 標高差約600m、全長3.5km、抜け切るまでにおよそ2時間半かかるといわれる大雪渓を見事に踏破された。

1998年2月の長野五輪で、白馬ジャンプ競技場で行われたスキージャンプ個人ノーマルヒルを観戦される両陛下(時事通信フォト)

1998年2月の長野五輪で、白馬ジャンプ競技場で行われたスキージャンプ個人ノーマルヒルを観戦される両陛下(時事通信フォト)

日本の屋根

日本の屋根

●北岳(3193m)山梨県

山頂の手前

山頂の手前(時事通信フォト)

 1987年8月、2泊3日で白峰三山を縦走された。道中で「ちょっときついですね」と口にされたというが、「休みたい」とは言わなかったという。陛下が宿泊された白根御池小屋は、陛下の宿泊に合わせてトイレが水洗のものに改修された。

1987年8月、2泊3日で白峰三山を縦走された(写真/時事通信社)

3193mを登りきり、満面の笑みを見せられた(時事通信フォト)

●富士山(3776m)山梨県、静岡県

登山時には、たくさんの登山客とも気さくにお話しされる(2008年8月)

登山時には、たくさんの登山客とも気さくにお話しされる(2008年8月。時事通信フォト)

 陛下の誕生日の2月23日は「富士山の日」。また、小学1年生だった1966年の秋に、学習院初等科の屋上から富士山をご覧になり《ぼく、あんまりうれしかったので、おくじょうから、おっこちそうになりました》と文集に綴られたほど思い入れは強く、縁が深い山。

 初めて挑まれたのは1988年8月のこと。しかし、天候が悪化し、8合目で登頂を断念。初登頂は、それから20年後の2008年8月。富士宮口から登られた20年越しの山頂からの絶景は強くお心に残っていたようで、2010年の歌会始では「雲の上に太陽の光はいできたり富士の山はだ赤く照らせり」とお詠みになった。

20年越しの悲願

1988年8月の様子(時事通信フォト)

世界文化遺産

世界文化遺産(写真/AFLO)

関連記事

トピックス

(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン
小説「ロリータ」からの引用か(Aでメイン、民主党資料より)
《女性たちの胸元、足、腰に書き込まれた文字の不気味…》10代少女らが被害を受けた闇深い人身売買事件で写真公開 米・心理学者が分析する“嫌悪される理由”とは
NEWSポストセブン
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン