「テレビ中心の時代なら、アンチが多いとCMの仕事が入りづらいなどのデメリットが目立った。しかし、YouTubeなど自身の媒体を持てるようになった今、プラス面も少なくない。アンチがYouTubeチャンネルを見れば、その分、再生回数も増えますからね。もちろん、アンチの誹謗中傷が直接目に入ってくれば、精神的に穏やかではないでしょうけど」
一時期、キングコングの西野亮廣はアンチの多さゆえに、毎週のようにネットニュースに取り上げられていた。それに伴い知名度も上がっていき、ファンも増え、自身のビジネスにつなげた側面もある。昔からアンチを抱える著名人は、ファンの多さの裏返しとも言われてきた。
「熊田のファンも結構いるはずですが、ネットを見る限りだと、あまり熱狂的なファンがいるようには思われない。実は、これもメリットになり得ます。たとえば、アイドルのファンの中には、少しでも気に食わないツイートがあれば徹底的に非難する人たちがいるし、自然と数人で“包囲網”をかける場合もある。
いくら匿名とはいえ、やられた人は2度とそのアイドルに触れないようにしようと思いますよね。誰が見ても明らかな誹謗中傷であれば、注意する気持ちはわかります。ただ、目くじらを立てる必要のないツイートまで攻撃すると、熱狂的なファンは溜飲を下げても、そのアイドルにとってプラスにはならない。
西野の例でもわかるように、ファン以外の人が名前を挙げることは重要ですし、アンチは好きの裏返しとも言えます。注目されている証拠なので、いつか寝返る可能性を持つ潜在的なファンと考えることもできるかもしれません」
熊田のデビュー以降、星の数ほどの人間がデビューしては消えていった。ネガティブな話題やアンチをもパワーに変え、今も芸能界で生き残る彼女のしたたかさは見事と言うべきか。