【1位】レヴォーグ(186.91点)

 5つ星を獲得したクルマの中でも最高点数を取ったモデルに送られる「ファイブスター大賞」を獲得したのは、減点わずか3.09点の総合186.91点という驚愕の高得点をマークしたレヴォーグだった。

スバル「レヴォーグ」

スバル「レヴォーグ」

 レヴォーグのリザルトの内容を見ると、予防安全についてはパーフェクトクリアの82/82点、衝突安全が96.91/100点。衝突で90点以上を取ったのはレヴォーグのみ。

 スバル車は1995年の第1回自動車アセスメントが始まったときにトップスコアを取った。初めて目に見える形で各メーカーの車両がクラッシュテストを受けるということで各メーカー、固唾を飲んで行方を見守っていた中での栄冠だった。

 当時、スバルの親会社であった日産関係者が「富士重の成績が驚くほどよかった。水平対向エンジンを後ろに傾けて縦置きしているので、衝突時にエンジンが車体の下に滑り降りていくように潰れる。実際に比較クラッシュさせてみて、これほど他メーカーに差をつけることになるとは」と、感心して語っていたことが思い出される。今日ではクラッシュテストも複雑化したが、安全設計は依然ハイレベルであることが実証された形だ。

 ライバルに大差をつけられたのは、ボディそのものの安全設計に加え、ボンネットに歩行者を受け止める外部エアバッグを装備していたことが大きかったものと考えられる。

 テストムービーでは頭が当たる直前に事故を検知し、接触前にエアバッグが展開している様子が見て取れた。その他、追突された時の頸椎保護などすべての項目について、最高ランクのレベル5を取っていた。ほぼ完璧である。

 予防安全でも全項目を最高評点でクリアしたが、単にクリアするだけでなく、歩行者の飛び出しを検知して急ブレーキをかけた時の姿勢の良さも特筆モノ。おそらく悪天候時にはライバルにもっと差をつけることであろう。クルマの基本性能が予防安全を高めるという観点でも重要な役割を果たしていることを印象づけた。

ファイブスター大賞を受賞したスバル「レヴォーグ」(写真中央は開発責任者の五島賢氏)

ファイブスター大賞を受賞したスバル「レヴォーグ」(写真中央は開発責任者の五島賢氏)

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