歓迎ムード一色だった東京・府中市だが…
「ラグビーのまち」として知られる東京都府中市は、東京オリパラでは2017年12月にオーストリア、2018年2月にオーストラリアのホストタウンとして登録され、市を挙げて「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会気運醸成スポーツ機会拡大事業」に取り組んできた。
2021年度の予算には、五輪関連事業費として1億7859万円、記念モニュメント整備費として979万円など11事業2億4159万8000円が計上されている。
五輪本番では、府中市、調布市、三鷹市にまたがる都立武蔵野の森公園が自転車競技・ロードレースのスタート地点になるほか、隣の調布市にある東京スタジアム(味の素スタジアム)ではサッカー、7人制ラグビー、近代五種が、武蔵野の森総合スポーツプラザではバドミントン、近代五種(フェンシング)、車いすバスケットボールが開催される。2019年のラグビーW杯で盛り上がった「ラグビーのまち」は、事前合宿や市内、近隣地域での競技開催などで今年は五輪一色となるはずだった。
京王線・府中駅の北口改札を出てすぐのところには「183 FUCHU FAN ZONE」という情報発信拠点がある。飲食事業者のプロントコーポレーションと協働でオープンしたもので、ラグビーワールドカップ2019、東京オリパラに向けての情報を発信している。店内にはホストタウン登録証や野球オーストラリア代表との事前キャンプ覚書締結式の写真などが展示されている。
府中駅前のけやき並木通りには「府中市に自転車ロードレースがやってくる!」「府中市はオーストリア・オーストラリアを応援します」といった旗がかかげられ、歓迎一色ムードだ。