藤沢和雄調教師

グランアレグリアを管理する藤沢和雄調教師

 ペルシアンナイトは前走57㌔を背負った札幌記念で、52キロのソダシ、55キロのラヴズオンリーユーと差のない3着。3歳時にマイルCSを勝っており、2000mのGIでは2度の2着がある。本来はマイル向きのスピードがあるのだが、歳をとってズブくなってきており、2000mが走りやすくなっているという。

 ポタジェは毎日王冠でマイルGⅠ馬2頭を追い詰めた。バブルガムフェローやスピルバーグが毎日王冠3着からの戴冠。“3強”がいずれも春以来の競馬になるなか、ひと叩きした効果が見込まれる。デビューから1800mと2000mしか使っておらず11戦すべてが馬券対象の3着以内といまだに底を見せていないヒシイグアスは重賞2勝を含む4連勝中。といっても、やはり今回は相手が違うし、中山記念以来というのが気になる。GⅢ、GⅡと連勝しながら春のGⅠを使うことができず、堀調教師も「ぎりぎり間に合った」と控えめのコメント。しかし終いの脚は確実で競り合いでの闘争心は一級品。3強のうちの1頭が独走状態に入って2着争いになった時の食い込みに期待したい。

 いずれにせよ、限られた軍資金で“3強”の組み合わせを買うのは割に合わない。一角といわず二角が崩れるようなレースまで想定したい。そのカギを握るのは1か月後に控えている優勝賞金3億円のジャパンカップを意識していない馬ではないか。

●ひがしだ・かずみ/伝説の競馬雑誌「プーサン」などで数々のレポートを発表していた競馬歴40年、一口馬主歴30年、地方馬主歴20年のライター。

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