ヒロインが発表されるや、ネットでは「いくら演技が上手い深津さんでも、約30才も年齢差があるヒロインをテレビドラマで演じるには無理があるのでは?」という声が上がった。『カムカムエヴリバディ』のホームページのトップには、木の上で微笑むヒロイン3人のサマードレス姿が映っているが、他の2人に比べて年齢が上に見えてしまうのは正直なところ否めない。
だがドラマを見ると、想像していたより深津さん演じる18才のるいには違和感がなかった。ふっくらしていた若い頃より顎の線がシャープになっているが、切り揃えたぱっつん前髪がよく似合い、透明感のある肌と大きな瞳がみずみずしい。柔らかく明るいライトを当てているのか、ほんわりと顔が映し出され年齢を感じさせることがない。求められているのはリアルな若さより、若いという雰囲気なのだろう。
また、この18才という役を無理なく見ていられるのは、彼女が連続ドラマに出演していなかった13年間という年月にもある。彼女に対して「これ!」という強いイメージや決まったキャラがなかったからだ。2000年代前後の深津さんの活躍をリアルに知らない世代なら尚更、彼女にはどんな色も付いていないのではないだろうか。
これからどんなるいが創られていくのか、少しづつ実年齢に近づいて行くるいを深津さんはどう演じていくのか、楽しみだ。