『ごっつええ感じ』でも視聴者のハートをつかんだ
「コントの再共演」を願う声も
この「ダウンタウン離れ」を機に、2人はMCとして飛躍していく。ただし、その方法論は対照的だった。
「今田さんは、『ごっつ』の終わった1997年に始まった『たけしの誰でもピカソ』でビートたけしさんと共演したのをはじめ、明石家さんまさんや笑福亭鶴瓶さんら、ダウンタウンより上の世代の大物芸人たちと積極的に絡むようになり、彼らの信頼を得ていきました。島田紳助さんが引退時にいくつかの番組を今田さんに引き継いだのも、安心して任せられる存在だったからでしょう。
対して東野さんは、徐々に後輩芸人を発掘する方向に進んでいき、藤井隆さんとMCを務めた『あらびき団』(TBS系)や、『アメトーーク!』(テレビ朝日系)での東野プレゼンツ企画で何人もの若手芸人をブレイクに導きました。東京で伸び悩んでいた千鳥がその代表ですが、アンタッチャブル山崎弘也さんを『ザキヤマ』として定着させたのも東野さんの功績です。
今田さんと東野さんは、それまでにあった吉本と他事務所の垣根を越えて仕事してきたことも、今の地位を築く上で大きかったのかもしれません」(同前)