国内

平野貞夫氏から小泉進次郎氏へ「パフォーマンス政治の不十分さを学んでほしい」

小泉進次郎氏を平野貞夫氏はどう見るか(写真/共同通信社)

小泉進次郎氏を平野貞夫氏はどう見るか(写真/共同通信社)

 国内外で問題山積の日本の政界。しかし岸田政権や現役政治家たちの足取りは重い。政界の先達として、参院財政金融院長などを務めた平野貞夫氏(86)が小泉進次郎氏に向け提言する。

 * * *
 小泉進次郎は初当選以来、将来の総理候補だと持ち上げられて順調にキャリアを磨いてきました。しかし、先の総裁選で非主流派の河野太郎候補を推したことをきっかけに非主流派のポジションになり、精彩を欠いている。

 とはいえ、政治家は山や谷、浮き沈みがあるのは当然。こういう時期に何を考え、何を学ぶかが大切です。

 進次郎さんと私はほとんど接点がありませんが、実は、一つ因縁がある。

 2019年の年明け、日米財界人会議の議長を務められた槇原稔・元三菱商事会長に呼ばれ、「小泉進次郎を立派な保守政治家として育てたい」という話をされたのです。アメリカの知識人の親友から、日本の若手の保守系政治家が育っていないと言われ、進次郎さんにアメリカの本当の保守スピリッツを伝授し、育ててほしいと頼まれたということでした。進次郎さんがアメリカの大学に留学し、シンクタンクで働いていた時、その知識人がお世話をしたらしい。

 私は参院議員を引退するとき、後藤田正晴さんから辞めるなと言われたんです。「小泉純一郎が一番嫌いな政治家が平野だからだ」と。そんな覚えはなかったんですが。だから槇原さんに、父親に一番嫌われている私でよいのかと聞いたのですが、ぜひやってくれと。

 それで小沢一郎さんが会長を務めているジョン万次郎の会(財団法人ジョン万次郎ホイットフィールド記念国際草の根交流センター)でアメリカの草の根民主主義を学んでもらうのはどうかと考えたんです。党利党略ではない、本当のデモクラシーを学んでもらえるのではないか、と。

 副会長だった与謝野馨さんが2017年に亡くなり、空席になっていたから、槇原さんに関連書籍を託して進次郎さんの副会長就任を打診していただくことになった。そういう中で槇原さんがお亡くなりになり(2020年12月)、進次郎さんに打診がいったかどうかわかりません。

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン