「テレビドラマや映画の撮影の現場では、俳優だけでなく監督やカメラマン、俳優のマネジャーまで、現場に集まる人は、くまなく一斉にPCR検査や抗原検査をするのが当たり前です」とあるテレビ局関係者は語る。
歌舞伎座では、初日から数日後に感染者が出ていたにもかかわらず、PCR検査を即座に拡大させなかった。歌舞伎座の“クラスター状態”は、「濃厚接触者にしかPCR検査をさせない」、しかも、そもそも「濃厚接触者の判定が曖昧」という、松竹・歌舞伎座のお粗末な対応が招いたことではなかったか。
舞台を楽しみにしている観客にとって、公演中止は残念なことに違いない。しかし、役者たちを感染リスクにさらし、客自身も安心と言い切れない中で、舞台を観たいと思うだろうか。
演劇業界を代表する歌舞伎座のお粗末対応は、業界全体のイメージを悪化させかねない。