国内

MEGA地震予測チーム、気鋭の中国人研究者加入で精度向上 新たな要警戒地域は

村井俊治・東大名誉教授(右)主宰のMEGA地震予測チームに強力なパートナーが

村井俊治・東大名誉教授(右)主宰のMEGA地震予測チームに強力なパートナーが

 村井俊治・東大名誉教授(82)が主宰する「MEGA地震予測」は、今年に入ってから本誌で数々の予測を的中させている。高い精度を誇る理由に、村井氏のもとに“強力な相棒”が加入したことがあるという。

新たなパートナー

 地震科学探査機構(JESEA)の「MEGA地震予測」の精度が注目を集めている。今年に入ってから、熊本地方地震(6月26日)を含めて最大震度5弱以上の地震は9回発生。そのうち8回の「時期」「場所」「規模」を直前にピンポイントで予測し、的中させているのだ。

 SNS上でも、〈マジで当たったな!〉〈最近予測精度がかなり上がってきた印象〉など驚きの声が上がっている。

 測量学の世界的権威である村井氏が会長を務めるJESEAは、東日本大震災の翌々年の2013年に発足。以来、週に1度メールマガジンで地震予測を配信している。

 同予測は、全国にある電子基準点のGPSデータを使って地表の動きを捉え、歪みが溜まっている(大地震の起きる可能性が高い)地域を総合的に分析する。

 2021年7月には、その予測法を発展させた「ピンポイント予測」を実用化し、より地震発生の切迫度が高い時に限って、時期や場所、規模を明示し、警告を発している。前述の8回の大地震はすべて、この「ピンポイント予測」によるものだ。

 予測精度が向上したことには理由がある。村井氏のもとに“新たなパートナー”が加入したのだ。

 2020年11月からJESEAに主席研究員として加わった、中国人研究者の郭広猛博士(46)である。村井氏が語る。

「現在、郭博士と日々新たな地震予測法の開発に打ち込んでいます。ピンポイント予測の元になったアイデアを考案したのも実は郭博士です。私はそれを科学的に検証し、ほかの予測法も組み合わせることで、ピンポイント予測を開発しました。今や郭博士は貴重な研究パートナーであり、私の地震予測研究の後継者でもあります」

関連キーワード

関連記事

トピックス

全米の注目を集めたドジャース・山本由伸と、愛犬のカルロス(左/時事通信フォト、右/Instagramより)
《ハイブラ好きとのギャップ》山本由伸の母・由美さん思いな素顔…愛犬・カルロスを「シェルターで一緒に購入」 大阪時代は2人で庶民派焼肉へ…「イライラしている姿を見たことがない “純粋”な人柄とは
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる
JR東日本はクマとの衝突で71件の輸送障害 保線作業員はクマ撃退スプレーを携行、出没状況を踏まえて忌避剤を散布 貨物列車と衝突すれば首都圏の生活に大きな影響出るか
NEWSポストセブン
真美子さんの帰国予定は(時事通信フォト)
《年末か来春か…大谷翔平の帰国タイミング予測》真美子さんを日本で待つ「大切な存在」、WBCで久々の帰省の可能性も 
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《全国で被害多発》クマ騒動とコロナ騒動の共通点 “新しい恐怖”にどう立ち向かえばいいのか【石原壮一郎氏が解説】
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月21日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン
”クマ研究の権威”である坪田敏男教授がインタビューに答えた
ことし“冬眠しないクマ”は増えるのか? 熊研究の権威・坪田敏男教授が語る“リアルなクマ分析”「エサが足りずイライラ状態になっている」
NEWSポストセブン
“ポケットイン”で話題になった劉勁松アジア局長(時事通信フォト)
“両手ポケットイン”中国外交官が「ニコニコ笑顔」で「握手のため自ら手を差し伸べた」“意外な相手”とは【日中局長会議の動画がアジアで波紋】
NEWSポストセブン
11月10日、金屏風の前で婚約会見を行った歌舞伎俳優の中村橋之助と元乃木坂46で女優の能條愛未
《中村橋之助&能條愛未が歌舞伎界で12年9か月ぶりの金屏風会見》三田寛子、藤原紀香、前田愛…一家を支える完璧で最強な“梨園の妻”たち
女性セブン
土曜プレミアムで放送される映画『テルマエ・ロマエ』
《一連の騒動の影響は?》フジテレビ特番枠『土曜プレミアム』に異変 かつての映画枠『ゴールデン洋画劇場』に回帰か、それとも苦渋の選択か 
NEWSポストセブン
インドネシア人のレインハルト・シナガ受刑者(グレーター・マンチェスター警察HPより)
「2年間で136人の被害者」「犯行中の映像が3TB押収」イギリス史上最悪の“レイプ犯”、 地獄の刑務所生活で暴力に遭い「本国送還」求める【殺人以外で異例の“終身刑”】
NEWSポストセブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
“関東球団は諦めた”去就が注目される前田健太投手が“心変わり”か…元女子アナ妻との「家族愛」と「活躍の機会」の狭間で
NEWSポストセブン
ラオスを公式訪問されている天皇皇后両陛下の長女・愛子さまラオス訪問(2025年11月18日、撮影/横田紋子)
《何もかもが美しく素晴らしい》愛子さま、ラオスでの晩餐会で魅せた着物姿に上がる絶賛の声 「菊」「橘」など縁起の良い柄で示された“親善”のお気持ち
NEWSポストセブン